大野川の魚たちを、これ以上いじめないでください!

2007-08-04 06:20:30 | Weblog
NO.47 大野川通信

「皆様にお願いします。川をこれ以上汚さないでください!魚たちをこれ以上いじめないでください!」

2007年8月3日
大野川を守る会・岡村寛三郎

姫路市大野川の汚染とは・・・
(1)4月における大野川での魚の大量死(数知れず、数千匹か?)
(2)そして6月~7月と続いた産卵のために上ってきた大型の鯉やナマズの連続の変死・卵巣癌による死・・・
(3)毎日毎日続く、白や薄茶色の不気味な色の泡の大群
(4)川上で投棄され続ける木切れ・葉っぱ・ビニールの袋・タバコの吸殻・ジュースの空き缶や空箱・・・などなどのゴミ類の漂流・・・
(5)最上流部における長年に亘るヘドロの大量蓄積と大量のゴミ類の腐敗
(6)今春、最上流部における休耕田での除草剤の散布による、魚類の大量死を招いた可能性の高い毒の流れ込み
〔7〕下流での下水道汚染。これは、船場川や清水橋に直結

対策
(1)4月下旬以降、必死になって、魚の大量死の原因を探しました。
従来、数年おきに必ずあった毒殺大量死に比べても、今回は、大型の鯉・ナマズから小魚に至るまで、その数が余りにも大量であることと、1週間おきぐらいに3回もの虐殺が続き悲惨を極めたことが、大野川を守る会を結成させた大きな原因でした。
しかも、今までと違ったのは、魚が死んでいっただけではなく、春先に生まれた鴨たちも、次から次へと死んで行き、いつもの年なら、9匹生まれれば、全部か8匹ほどは、元気に成長して行くにもかかわらず、今年だけは、2~3日後には、3匹程度に激減してしまう異常さでした。近隣の住民の間では、河川の水質の際立つ毒性汚染が一因になっているのではないかとの噂が立ちました。

(2)連日の必死の探索の結果、1ヶ月ほど経過した5月中・下旬になって、やっと大野川最上流部での数箇所に亘る大量のヘドロ蓄積や除草剤散布を発見し、それらが毒性汚染の有力原因であることも判明してきました。
そこで、これ等の汚染源の除去を、姫路市役所に強く申し入れてきました。
このとき、市役所に橋渡しをしてくださった姫路市会議員・久保井義孝先生の一方ならぬご尽力のお陰で、市役所は、漸く7月初めになって、大野川最上流部の3箇所の大量の腐敗ヘドロ箇所を清掃除去しました。
その結果、大野川中流域や下流域での、毎日3~4回にも亘っていた極めて醜悪な泡汚染は、その醜悪さの程度や範囲や回数などの点で、3~4割がたは減少しました。
しかし、残念ながら、なおかつ、毎日毎日、一度や二度は、醜悪極まりない泡汚染が続いています。

(3)何故、汚染が解消しないのかについては、様々な理由が憶測されますが、特定は出来ていません。素人考えでは、長年に亘って、数キロメートルに渡る河川の隅々まで、川底にヘドロが蓄積していますから、あるいは、最上流部に位置する農業用溜池にも何らかの原因が潜んでいて、これらが複合的に汚染現象である泡の発生源となっているため、最上流部でのヘドロ源を少々取り除いたぐらいでは、醜悪な泡汚染は解消しないのでしょう。
いずれにしても、上流部における何らかの原因が決定的に影響していることは、中流域の入り口に当たる梅が谷の「梅の橋」下での激しい泡立ち現象を見れば、明らかです。
この橋の下は、なぜか、上流部とは違って、川底がコンクリートで張り詰められていないで土のままなのです。
この橋から下流は、一旦はコンクリート製の川底となり、泡はほとんど消えますが、再度、金山下の信和学園さん裏辺りから、川底は土になり、流れもS字型にうねり・よどみ続け、大野川中でも、泡汚染現象の極みとなります。
この醜悪な状況は、金山稲荷神社下での淀み・段差部分に於いて、上流部で不注意か悪意によって投棄され続ける大量のゴミ類の漂着によって増幅されています。

(4)上流部に位置する方々にも、中流・下流部に位置する方々にもお願いします。
「一切のゴミ類を川に投棄しないでください。川は、ゴミ捨て場ではありません。下水道でも決してありません。川は、魚たち・水鳥たちの住まいなのです。彼らの住まいにゴミを投げ入れないでください。彼らは、口も利けず、苦情も言えず、訴えも出来ず、人間達の心無いゴミ投棄によって穢れた水の中で、病気になり変死する多くの仲間達をかばうことも出来ず、それでも必死になって生存しょうと努力しているのです。今日も懸命に泳いでいるのです。彼らを哀れんでやってください。彼らをこれ以上いじめないでください。お願いします!お願いします!」

(4)姫路市大野川では、さらに、もっともっと大きな問題が判明しました。
行政区分によれば、大野川は、船場側水系に属するそうです。そして、この船場側水系には、13箇所もの「下水道から、トイレットの生の汚物を含んだ汚水がそのまま流れ出る排水口」が設けてあるそうです。
姫路市全体では、そのような排水口が30箇所もあるそうですが、そこでは、1時間に10ミリメートル程度ぐらいの雨が降って増水すれば、それらの排水口から、現実に、容赦なく、トイレット汚物と大腸菌類を含んだ下水が河川に放流され続けてきているのです。
下水管設置の当初から、処理能力の小さな管を通し、多少の増水の折には、遠慮なく、その分を付近の河川に直接放流する仕組みを、30年以上にも亘って続けてきているのです。
しかし、その影響で、排水口付近の住民達は、多少の雨の都度に繰り返される、生臭い嫌な臭気とゾッとする見た目の醜悪さとに悩まされ続けてきたのです。
その頻度は、近隣住民の話によれば、一ヶ月に一回ぐらいの割合でずっと続いてきているそうです。
市役所や自治会には、改善を求めて、何度も何度も苦情を訴え続けてきたのです。
しかし、少なくとも、男山水源地の北側に位置する、八代本町の山陰橋袂では、何らの改善もなされず、苦しんでいる住民たちへの何らの物質的・精神的手当てや補償も為されず、30年以上に亘って市役所から無視され放置され続けてきたのです。

(5)このことを知った「大野川を守る会」は、被害住民達の長年にわたる、心身共の苦しみを軽減するため、住民への気配り・配慮を怠り続けてきた市役所の下水道行政と徹底的に闘う断固たる決意をしました。
魚類や鳥類といった生態系の保護から出発した住民運動は、ここで大きな屈折点を迎えました。
8月3日、大野川を守る会は、被害住民を中心に据えつつ、姫路市議会議員・久保井義孝先生の橋渡しで出席した下水道課職員から、下水道行政の過去と現状、将来について詳しく聞きました。
そして、下水の処理能力の高い大口径の管が施設し直される10年余りの後までの応急的経過措置として、排水口の内側にトイレットからの生ものなどを引っ掛け止めるスクリーン装置〔=ろ過装置〕が設置されることを要望しました。
この点への回答は、お盆ごろまでには被害住民達に届くそうです。
しかし、この応急措置が施されても、ろ過装置であるスクリーンの網の目より小さい大腸菌類などは、依然として流れ続けるため、これより下流、とりわけ船場川や清水橋辺りの際立つ不衛生状態をどう解消していくのか、という大きな問題は未解決で残されることを忘れてはならない。
なお、現在、山陰橋の袂の排水口から下ったところに蓄積しているトイレットからの汚物を、市役所は、8月6日・朝10時から清掃・消毒するとのことです。
以上、ご報告いたします。

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