歴史から学ぼう!ウクライナから考える平和学
「Stop the War !」-14
2014年3月17日~3月23日 No.94~No.100
プーチンは中国に隷属することなく、いつまで
どれくらいに支援を受けることができるのか?
長期戦になったらどこまで隷属しなくて済むのか?
プーチンはいつまでロシア少数民族を主体とした
兵力派兵政策を行うことができるのか?
長期戦になった場合、都市部からの若者徴兵に
踏み切らざるを得ないのではないか?
いずれにしても長期戦になればなるほどプーチン
のジレンマは表面化してくる。
そしてウクライナは長期戦に耐えきれるのか?
西側諸国が長期戦への支援に耐えきれるのか?
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尾崎 コメント:戦争を無くすことはできるのか?
ウクライナから学ぶべきことは、あらゆる戦争の
勃発をプーチンの侵略意図から読み解くことが重
要と思われます。
そして100年単位の長い時間軸で戦争を考えるこ
とも必要かと思います。
戦争原因を、仕掛ける方のリーダー(今回はプ
ーチン)側から考察すると次の三項目が原因とな
っていると断定しているのが、リチャード・ネッ
ド・ネボー教授(ケンブリッジ大学・戦争学)で
す。
1-恐怖
2-威信
3-欲望
教授は両親を第二次大戦で亡くし、米国亡命で
一人生きながらえた経験から戦争防止に研究没頭
された方です。
私はネボー教授のこの意見に同意します。
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尾崎 コメント:
94-もしかするとプーチンとウクライナ政策を立
案した人たちは、想像力の源となるような性質
の苦痛や悲劇を経験してこなかったのかもしれ
ない。
いやプーチン独裁専制の元では「ウクライナ政
策を立案」者さえいなかったかも知れない。
彼らの成功とヴィジョンは、ロシアにおける独
裁政権経験に基づくものに限定されていたかもし
れない。
ウクライナの人々に対する分別と苦難に対する
想像力がなければ、知性そのものは空しいもので
あることにプーチン政権の誰も気がつかなかった
故に、ウクライナ侵略は始まった可能性がある。
---以下本文---
ウクライナから考える平和学(Stop the War !)-94
第四幕-ジョンソン政権-24
もしかするとリンドン・ジョンソンと彼の大統
領在任期間中にベトナム政策を立案した人たちは、
想像力の源となるような性質の苦痛や悲劇を経験
してこなかったのかもしれない。
彼らの成功とヴィジョンは、米国における経験
に基づくものに限定されていた。
既に手遅れの状態になるまで、国家は人間のよ
うに死ぬこともあるのだということに、誰も気が
つかなかった。
分別と苦難に対する想像力がなければ、知性そ
のものは空しいものであることに誰も気がつかな
かった。
「なぜ国々は戦争をするのか」ジョン・G・ストウシンガー著
上-第四章「五幕から成るギリシア悲劇」P226より
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尾崎 コメント:
95-ロシア帝国の再建。ウクライナは元々ロシア
の一部であった。それを元に戻すだけの侵略。
ウクライナの人々から言わせれば、これら全
てはプーチンの病的「妄想」である。
しかしロシアにおいては、大統領が妄想に陥っ
たことを確信し、公式の場で戦争について大統領
に反対するようになり、ついには2024年にプーチ
ンが大統領に再選されることを阻止する方向に向
けて動く気配は、独裁専制政権において全くなか
った。
---以下本文---
ウクライナから考える平和学(Stop the War !)-95
第四幕-ジョンソン政権-25
ベトナム戦争が最高潮に達したときのジョンソ
ンの人柄について、リチャード・グッドウイン
(ジョンソンの補佐官)が分析しているくだりで
ある。
彼が述べるには、大統領は要するに恐らく医学
的に見て偏執疾患者であっただろうということで
ある。
多くの偏執疾患者と同様に、ジョンソンは生活
の大半を苦痛と共存しつつ、何とかしのいでいる
ようであった。
しかし、戦争の緊張が高まるにつれ、彼は根拠
のない陰謀への憤りと恐怖に取り衝かれるように
なった。
グッドウインはすでに1965年の段階でジョンソ
ンの奇矯な行動を恐れるようになり、精神分析医
に大統領の「散発的な偏執的混乱」について相談
していたことを明らかにした。
(中略)
グッドウインは、大統領が精神不安定に陥った
ことを確信し、公式の場で戦争について大統領に
反対するようになり、ついには1968年にジョンソ
ンが大統領に再選されることを阻止する方向に向
けて動き始めた。
「なぜ国々は戦争をするのか」ジョン・G・ストウシンガー著
上-第四章「五幕から成るギリシア悲劇」P227より
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尾崎 コメント:
96-ロシアの片隅にいる少数異民族から兵を募って
ウクライナに派兵しているという情報もある。
正面きってロシアの都市から兵を募りづらいと
いう負の側面を少数異民族の方々が担っている構
図である。
プーチンという一個人がロシアの政治体制の中
で良かれ悪しかれ、巨大な権力を持つことができ
ることに対する不安はロシア国内で深まるばかり
である。
---以下本文---
ウクライナから考える平和学(Stop the War !)-96
第四幕-ジョンソン政権-26
むろんグッドウインの主張はすべてが立証可能
なものではない。
しかし、リンドン・ジョンソンと同時代を生き
た思慮深い人物が、戦時において狂気に墜ちてい
く大統領像について冷静にかつ信憑性のある描写
をしている事実は、人を一瞬立ち止まらせ、安易
に忘却できるものではない。
一個人が米国の民主主義の中で良かれ悪しかれ
巨大な権力を持つことができることに対する不安
は深まるばかりである。
「なぜ国々は戦争をするのか」ジョン・G・ストウシンガー著
上-第四章「五幕から成るギリシア悲劇」P227より
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尾崎 コメント:
97-まさに大統領選の終わったプーチンにとって、
大統領在任期間中は、「名誉ある平和」による
戦争収拾の苦しい手探りが続いる。
短期間の軍事作戦から長期の戦争への変更と
いう失敗。
NATO拡大防止目的のウクライナ侵攻だったの
にスェーデンとフィンランドのNATO加盟という
大失敗。
そして予想外の西側諸国のウクライナ支援。
大統領の地位を保ちながらの平和解決は、
ウクライナにとってはあり得ないことである。
ベトナムが長期間にわたって戦い続け米国
という大国に勝利した事例をウクライナは受
け継がざるを得ないのではないのではないか?
---以下本文---
ウクライナから考える平和学(Stop the War !)-97
第五幕-ニクソン政権-1
リチャード・ニクソンの大統領在任期間中は、
「名誉ある平和」による戦争収拾の苦しい手探り
が続いた。
ニクソンとその外交政策の中心となったヘンリ
ー・キッシンジャーは、米軍戦闘部隊を撤退させ、
戦争を徐々にベトナム人に引き継がせていくとい
う「ベトナミゼーション」という方法を考案した。
米国は、強固で安定した親米的な反共主義の南
ベトナム政府をサイゴンに残していくことを希望
していた。
戦争の中心的問題は相変わらずであった。
要するに誰がサイゴンを治めるのかということ
である。
「なぜ国々は戦争をするのか」ジョン・G・ストウシンガー著
上-第四章「五幕から成るギリシア悲劇」P228より
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尾崎 コメント:
98-米国の国力の衰退化によってプーチンが攻撃
をしかけたという点もあるかも知れなかった。
しかしながらNATO諸国の結束力は以外と効果を
発揮し、フィンランドやスェーデンの加盟により
ロシアはバルト海においては軍事面で不利になっ
てきた。
そしてロシアそのものの国力は果たして何年
持つのかという問題も、長期戦となると重要に
なってくる。
---以下本文---
ウクライナから考える平和学(Stop the War !)-98
第五幕-ニクソン政権-2
1969年6月、米軍地上部隊が撤退を開始した。
最大時には五十四万千五百を数えた兵力からまず
二万五千名が削減された。
撤退が軌道に乗ってきた頃、「ベトナミゼーショ
ン」戦略の重大な弱点が明らかになっきた。
それは米国の力が徐々に衰退しており、共産軍は
米国の威信に頼っている南ベトナム政権を攻撃し覆
滅させられるほどの能力を有するようになっていた
ということである。
「なぜ国々は戦争をするのか」ジョン・G・ストウシンガー著
上-第四章「五幕から成るギリシア悲劇」P228より
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尾崎 コメント:
99-プーチンは中国に隷属することなく、いつまで
どれくらいに支援を受けることができるのか?
長期戦になったらどこまで隷属しなくて済むのか?
プーチンはいつまでロシア少数民族を主体とした
兵力派兵政策を行うことができるのか?
長期戦になった場合、都市部からの若者徴兵に
踏み切らざるを得ないのではないか?
いずれにしても長期戦になればなるほどプーチン
のジレンマは表面化してくる。
そしてウクライナは長期戦に耐えきれるのか?
西側諸国が長期戦への支援に耐えきれるのか?
---以下本文---
ウクライナから考える平和学(Stop the War !)-99
第五幕-ニクソン政権-3
ニクソン大統領の問題の対処方法は二つあった。
ラオスとカンボジアへ地上兵力を侵攻させて共産
主義者たちの聖域を破壊することと、爆撃を通じて
空軍力の信頼性を高めることである。
かくして米国の地上戦闘への参加は徐々に減退し
ていったが、空での戦いの度合いは、それまでにな
いほど峻烈なものになっていった。
こんこような方針は、ベトナムにおける米国の本
質的な使命を信奉してはいるが、さらなる米国人死
傷者を出さずにゴールを目指したいとする、ニクソ
ンのジレンマが反映された結果であった。
「なぜ国々は戦争をするのか」ジョン・G・ストウシンガー著
上-第四章「五幕から成るギリシア悲劇」P228より
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尾崎 コメント:
100-ベトナム戦争においては、五人もの大統領が
この戦争をフランスから共産主義との闘いという
大義名分の元に引き継いだ。
ベトナム戦争においては、五人もの大統領が悲
劇の主人公でもあった。
ウクライナにおける現在の戦争がベトナムのよ
うに長期戦となれば、そここそロシアの大統領に
とっては悲劇となる。
プーチンが恐れているのはこの点である。
まず自分自身が追い詰められたくない、追い詰
められ事故破綻したくない。
それ故、現状でお偽の「和平」を望んでいる。
問題は本当に長期戦になった場合、ロシア大統
領としてプーチン以外に引き継げる者がいるのだ
ろうか?
---以下本文---
ウクライナから考える平和学(Stop the War !)-100
第五幕-ニクソン政権-4
1970年5月、ニクソンは北に対する大規模爆撃の終
了を宣言した。
そして六月になるとカンボジア侵攻の成功を公表し
た。
上院はトンキン決議を撤回し、将来にわたる議会承
認のないなでの軍事作戦を禁止した。
今や米軍戦闘部隊は四十万にに減っていた。
1971年、ベトコンと、縮小する米軍とその同盟国が
南ベトナムで戦っている一方、パリにおける和平交渉
は長引いていた。
同年末までにさらに二十万の米兵が本国へ帰還した。
「なぜ国々は戦争をするのか」ジョン・G・ストウシンガー著
上-第四章「五幕から成るギリシア悲劇」P230より
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