時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

空の中 16

2013-06-09 | 読書
200X年1月7日
日本初の超音速旅客ジェット機・スワローテイルが
四国沖の自衛隊演習空域高度2万m(通称L空域)を試験飛行中に
突如爆発炎上した

同年2月12日
航空自衛隊所属のF15Jイーグル2機編隊が
事故空域を飛行実験中
同じく高度2万mで1機が爆発炎上
編隊長である斉木敏郎三等空佐が死亡

立て続けに発生した
原因不明の航空機事故

その日
高知県に住む斉木三佐の息子である斉木瞬は
海で
半透明の乳白色で不定形の
クラゲのような奇妙な生物に遭遇する
携帯電話を介して拙いながらも
言葉を発するその不思議な生物を
フェイクと名付け
瞬と幼馴染の佳江は家で育てることにする
天涯孤独の身になった瞬は
父を失った心の空洞を埋めるかのように
その生物をまるで家族のように可愛がり
コミュニケーションをとろうとする

謎の航空機事故が相次ぎ
「スワローテイル」の製造元である
特殊法人日本航空機設計
事故調査委員・春名高巳と
生き残った航空自衛隊の女性パイロット
武田光稀三等空尉は
調査のために高空へ飛んだ

高度2万m
事故に共通するその空域で
彼らが遭遇したモノとは…



この発想は
有りそうでなかったなぁ~

父を失った少年・斉木瞬と
少年から
父を奪ったモノの一部(フェイク)が
出会い
気持ちを通わせ
拠り所となっていく

これだけでも
SFファンタジーとして
成り立ちそうなのに
そこに
人間の事情が
まぁ~ここぞとばかりに
練り込まれて参ります

世界を騒然とさせる
フェイクの本体‘白鯨’と
人類の生き残りを賭けた
攻防と言うか
折衝が本流となってなおりますが

最大の魅力は
道を間違えながらも
自分の弱さや未熟さを認め
成長していく瞬くんの有り様
そして
瞬くんを
見守る宮じいこと
仁淀川で河漁師を営む宮田喜三郎じいちゃんとか
瞬くんの幼馴染・天野佳江ちゃんとかね
でしょうかね~

瞬くんを
白鯨攻略の道具として
政治利用することなく
逆に
守ろうとする
春名高巳や武田光稀も
かっけ~

思わず
空を見上げて
白鯨
探してみたくなる

思わず
空を見上げて
白鯨を探してしまう

無さそうで
有りそうな
お話です

全然
感想になってませんね
ハハハ

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すみませ~ん