きのむくままに

或る日の出来事

シネマ歌舞伎 「法界坊」

2013-03-19 | Weblog

 

歌舞伎の舞台公演をHD高性能カメラで撮影し、スクリーンでデジタル上映するという新しい観劇スタイル、シネマ歌舞伎。

浅草の浅草寺境内に出現した仮設の芝居小屋平成中村座で行われた『隅田川 続 俤 法界坊』

(平成20年11月浅草・平成中村座公演)。

第一回平成中村座や大阪公演、名古屋公演でも演じられた本演目は、笑いたっぷりのユーモラスな掛け合いから、

歌舞伎の様式美まで、歌舞伎の世界を存分に楽しめる。(作品資料より)

 

 

 

あらすじ

金と女が大好きな法界坊(勘三郎)は、どこか憎めない愛嬌あふれる乞食坊主。

永楽屋娘お組(扇雀)に恋い焦がれる法界坊は、

盗まれた吉田家お家の重宝“鯉魚の一軸(りぎょのいちじく)”をお組と恋仲である手代の要助(実は、

吉田宿位之助松若(よしだとのいのすけまつわか)・勘太郎)が探し求めていると知ります。

いい金蔓(かねづる)を見つけた欲深い法界坊に、永楽屋番頭の正八(亀蔵)や山崎屋勘十郎(笹野高史)らも加わり、

鯉魚の一軸を巡る悪巧みが繰り広げられます。

         

一度は道具屋甚三郎(実は吉田家の忠臣・橋之助)にやり込められ散々な目に遭った法界坊でしたが、

お組の父永楽屋権左衛門(彌十郎)と松若の許婚の野分姫(七之助)らも巻き込み、さらに数々の悪行を行うのでした

最後に今作の大きな見どころのひとつ大切所作事「双面水照月(ふたおもてみずにてるつき)」では、

法界坊と野分姫の霊が合体したお組そっくりな葱(しのぶ)売りの女(勘三郎)が、徐々に本性を現しながら変化に富んだ舞踊劇を魅せる

アドリブがそこここにあり お腹を抱えて笑うほどの面白さ!

まさに 「勘三郎」の魅力が満載!

笑いこけていたのが いつしか 涙が止まらなくなり・・・

カーテンコールでは 「勘三郎」が観客に向け 合掌

温かいこころで包まれて・・・感動でした。

惜しい 惜しい 惜しい人を失って 悔しい・・・

こころ残りだったでしょうに・・・

 

 

コメント
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