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食品の裏側~生講演

2007-11-03 15:16:34 | 食べ物
本『食品の裏側』の著者、安部司氏の講演会が開かれ、聴いてきました。
近所のママ友から講演会の情報をゲットして、申し込んだのですが、そのあと保育所からもお知らせが配られ、直前には自治会の回覧でもお知らせがありました。
主催は地元歯科医師会と会場のホールで、かなりの力の入りようと推測します。

ステージの上には、ずら~~っと食品添加物の入った試薬ビンが並んでいました。
安部司氏は、関西弁(九州ご出身なので、そちらの話し方なのかもしれませんが私には「関西っぽい」のは全部関西弁の区分。ネイティブの方失礼お許しください)でのべつ幕なししゃべり続ける。一人ぼけに一人ツッコミ。ポイントで笑いを取り、退屈しないあっという間の2時間でした。

なぜコンビニの弁当やサンドイッチ、おにぎりが常温で日持ちするのか。添加物を使った食品は不自然で奇妙だということが分かるはず。
そこには多くの食品添加物が使われているから。ちょっと食べただけで、150種類は軽く超える。

食品添加物の目的は以下の5点。
①安い②簡単③便利④美しい⑤味が濃い(おいしい)
それはすなわち、今の消費者がもとめていること
食品添加物メーカーの営業として大手スーパーや食品メーカーを回っていた際に、「これらのメリットがないと、売れない」と散々言われたそうです。
逆に昔ながらの無添加のたくあんや醤油を作っている店が、業績不振でどんどん閉店に追い込まれているのをみて、周りの人は「今の時代にあっていない古臭いことやってるからつぶれるんや。」と白い目で見ている・・・。

安い粗悪な材料に食品添加物などの混ぜ物を大量につぎ込む食品業界が食品の安全を揺るがしているのか。
それとも法的規制が不十分な国が悪いのか。
今まで30年も同じ議論がなされ、犯人探しが繰り返されているが、いまだに答えがでていない。

でも本当にそれだけなのか。
いつも被害者ぶる消費者には、絶対に落ち度はないのか?
そのような問題も投げかけていました。

自分でお弁当を作ろうと思ったら早起きしてそれなりの時間と労力をさかなければなりません。
でもギリギリまで寝ていられて、ちょっとコンビニでお金を払うだけ(安い)で、おいしいおにぎりを食べられて、空腹も満たすことができるなんて、とっても簡単、ラクチン~。のりもべちゃべちゃしないし、ご飯もつやつやきれいだよね~。
ちゃっかり私たちは、食品添加物の恩恵を受けているのです。

被害者というと、一番の被害者は、おそらく食べ物を選べない人。=子どもだと言います。
お母さんが「コンビニ弁当でも買って食べな~」「朝ごはんカップラーメンでも食べとき」と言えば子どもは何の疑いもなくこれらのものを食べてしまうのです。

野菜の農薬も同様です。

家庭菜園で先輩は無化学肥料、無農薬の野菜を育てています。
でも隣の畑では化成肥料を使い農薬も使っています。
できた野菜をみると、一目瞭然。

先輩の安心安全な野菜は、虫食いだらけ、育ちも悪く、収穫量もごく僅かです。それ以上に雑草とりなど費やす労力も多いのです。
かたや隣の畑では、立派なお野菜がたくさん取れる。雑草もさほど生えない。
隣の畑の方は、超ベテランの方で、苗選びから日々の手入れまでよく分かって手もかけていらっしゃるので、ひよっこの先輩とは、もちろん比べ物にはならないのですが、それを差し引いてもあまりにも違いすぎるのです。

JAS法に従って賢明に農家の方が育てたお野菜も、一旦市場に下ろすと安い中国産(農薬たっぷり)のお野菜よりも安値がついてしまうそうです。
「だって、こんな見栄えの悪い野菜、売れません」と言うのがその理由です。
かくいう私でも、先輩が作ったお野菜が店頭に並んでも、絶対売れないだろうな・・・と思ってしまいます。
私たち消費者がいかに見栄えを気にしているのか。それでいて、実際に農家の方がどんな苦労をしてその野菜を育てているのか。おおきな人参もあれば小さな人参もある、という当たり前のことを忘れているか、しらなさすぎるのです。

私たちは、日々の忙しさと物質的な豊かさに目がくらみ、食の根源を忘れているのではないでしょうか。
必要以上の贅沢をしたり、自分たちが食べられる以上の食べ物を買い込んで、大量に食料を廃棄する。
しかもほとんどの食料は海外からの輸入に頼り、運送費だけでも馬鹿になりません。

日本の消費者は、見栄えの美しさを厳しく求めるため、世界の食糧生産者に徐々にそっぽを向かれつつあるそうです。中国やヨーロッパのほうが、大きさが不ぞろいでも大体のところで買い取ってくれるのでそちらに売る生産者が多くなっているそうです。いまに日本には食料が入ってこなくなる、とも話していました。
これは余談ですが、以前かまぼこの生産者さんも日本で水揚げされた(日本人は見向きもしない規格外の)お魚が次々と中国に買い取られ、かまぼこの原料となるお魚の値段が上がっていると、話していました。

講演の内容と、私の感じたことと、考察と、なんだか色々ごちゃ混ぜの文章になってしまいました。
ともあれ、大変勉強になって楽しい講演会でした。
情報をくれたママ!本当にありがとう~♪

追伸

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