新しい旅立ちを祝う集い

フリースクールの「卒業式」にあたる「新しい旅立ちを祝う集い」の日であった。今回は10名の中卒者が旅立つ人たちである。そのうち9名が、札幌自由が丘学園三和高等学校に進学する。
「旅立ちをたたえて」といういわば卒業証書は一人ひとりにあてたメッセージである。人によっては3年間、人によっては数か月間の在学期間であった。しかしどの生徒もフリースクールにたどり着くまで、苦しいひとときを過ごさざるを得なかった。そしてフリースクールに来てからもある期間「人間不信」や「友人がいない」「さびしい」時間を経て、次第に子どもらしさを取り戻し元気になってきた。それはこの人たちの親たちの気持ちでもあった。そのつらい時間を経たことを父母代表は「お祝いの言葉」で述べた。

そして卒業する一人ひとりが力強く、これからの新しいステージでのチャレンジを口にした。
全員の生徒の父と母、あるいは兄弟や祖父母まで駆けつけた。単にある学校の通過点というにはあまりにも意味は深い「旅立ち」を祝う集いであった。
ひとつの中学校の教頭先生と担任が参列した。

自分が不登校であったことを拒否する人がいるという。自分の悲しい「過去」をキャンセルしたい気持ちを理解してあげよう、などという元教師がいた。
しかし、私は自分が不登校を克服し自分の居場所と学ぶ場を見つけて自分の進むべき道を切り開いたことにしっかりと自信をもってもらいたい、という意味のメッセージを伝えたかった。不登校を力にしえる人になること、そこに「新しい旅立ち」をお祝いする意味があると感じた。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 民間を「支援... フリースクー... »