米国戦の不可解な判定 （ＷＢＣ２次リーグ）

デビッドソン球審と抗議する王監督 (画像はロイター）



　いよいよＷＢＣの２次リーグが開幕（日本時間
　３月１３日）。初戦の対米国戦は、日本が大健
　闘したが、３対４でさよなら負けを喫した。
　９回裏、３対３の同点でマウンドに上がった藤
　川を米国が攻め立て、２死満塁からＡ・ロッド
　が２遊間の内野安打を放ち、接戦をものにし
た。日本はもう一息だったのに、本当にくやしい。

それにしても、同点で迎えた８回表の判定は納得がいかない。８回１
死満塁、岩村の浅いレフトフライで３塁走者・西岡がタッチアップし、
余裕で生還し勝ち越した場面である。米国チームは「タッチアップが早
い」と抗議したが、近くで見ていた２塁塁審は却下した。ところが、米
国のマルティネス監督が出てきて抗議すると、球審は抗議を受け入れ、
判定を覆してしまう。

大体、一番問題なのは、今大会は国際大会といいながら、審判団がほ
とんど米球界から選ばれていることである。これは、例えばの話、裁
判で争っている相手側がすべて身内の裁判官を出すようなもので、全
く公正さに欠けると言える。

また今回は、メジャーの審判とは金銭面で折り合いがつかず、ほとん
どすべてマイナー級。特に球審のＢ・デビッドソン氏は、以前はメジ
ャーリーグの審判であったが、１９９９年の労働争議のとき解雇され
た中の一人で、今はマイナーリーグの審判である。立場が弱いから、
自国のナショナルチーム監督から抗議されたら、判定を覆しても無理
ないと思う。

だから、米国戦で接戦になったらダメ。どんな手が飛び出すかわから
ない。そして、こういうおかしいジャッジが多いようなら、世界一を
決める大会の価値自体もあやしくなってしまう。