昨日, 最後(12回目)の重粒子線照射が終わり,稲毛通いも一段落することになりました。治療後の説明で,今後は4ヶ月に一度の割合で,PSA値の血液検査の結果を見ながら経過観察していくことになります。
尿の出が悪いのは,前立腺が炎症を起こして尿道を圧迫しているからとのこと。稀に一年以上経過した後に,血尿等が見られる後遺症が有りますが,ほとんど一過性のものなので,驚かずに少し様子を見て欲しいと言われました。 放射線治療は,相当期間経過後も後遺症が発生することを聞き,必ずしも安閑としてはいられないと思いました。
外には,今後の大腸内視鏡検査のには際,直腸の肛門に近い部分は,照射により正常とは異なる状態となっていることが確認されるため,重粒子治療を受けた者であるとの説明書を医師に渡して下さいと言われました。つまり,異常細胞だとして生検(組織を取る)を行わないようにしてもらう為です。 皮膚表面では何の変化も無いのですが,やはりがん治療の代償はそれなりに払わざるを得ないようです。
さて,先日女性の患者の方がいて,顔の中にできた腫瘍に照射するとのことでした。仮に手術を行ったならば,術後の形成を如何に十分に行っても,顔の部分だけに女性にとっては,決断を躊躇する部位だと思われます。このような患者にとって 重粒子線治療は,将にうってつけの治療法と言えるでしょう。
先日の日経新聞の記事にもあったとおり,世界でも最先端の医療として認知され,今後は世界にその技術の輸出を目指しているようです。国内では,九州のがんセンターに設置が決まったようです。
欲を言えば,私の事例のように,前立腺全体に照射する方法よりは,がん細胞を探知してがん細胞のみに直接作用し,細胞の増殖を抑え死滅させるような技術・薬品が開発されれば,がんは怖るるに足らない病気になる気がします。
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