2回目の治療後のカウンセリングのとき,何故自転車に乗れないのかを聞いてみました。
答えは,前立腺の中には尿道が通っていて,前立腺は治療後堅くなって行くため,そこに振動を与えると尿道炎をおこしやすくなる。以前の患者の中に,自転車に乗っていて重篤な事態になった人がいたため,それ以来禁止しているとのこと。
ただ,どうしても自転車に乗る必要が有るという人がいて,中央が空洞になっているサドルを使用して乗車することを検討したが,結局,自転車に乗らなくてすむことになり,そのサドルが有効であるとの症例はないとのことでした。これを聞いて,穴あきサドルを使用したサイクリングが可能なのではという一筋の希望が見えました。
さて,質問の答えを受け,外面から何の損傷がないように見えても,前立腺は確実に損なわれていくという事実を突きつけられ,複雑な感情をを抱きました。
人は細胞を維持するために食事をし,部位によっては体を動かし細胞を少しでも活性化しようとしている。
しかし,これとは逆に,治療は,がん細胞を通常細胞のように維持増殖させないようにするため,これを攻撃し死滅させようとする行為です。
今まで,私の体を構成する一部として,ずっと働き続けてくれた器官を,もう用済みだとして廃棄するような行為です。
仕方が無いこととはいえ,年齢的に少しずつ失う物が増えていくことを,今後の人生,覚悟して生きていかなければならない。 と思ったしだいです。
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