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上告審判決日(4)

2017-11-10 16:48:22 | 遺言・相続

本件のような借換えの場合,先に貸付けをしてその一部で同一会社の債務を完済して,残金のみを融資します。これは,借換の対象となる債務への充当の指定または合意になります。ところが,指定した債務が利息制限法限度利率に引き直せば有効に存在しない場合,適法に存在する別口の債務に直ちに充当されるべきです。

昭和43.10.29判決はこのように判示しています。 これは,過払充当合意の適用場面ではないのです。弁済の意思があるのですから,充当先に債務が存在しない場合,同時に存在している債務に充当することで債務者・債権者とも異存はないはずです。

どうして,これを過払金返還請求権と貸付金に併存させる意思を推定するのでしょうか? 判決は,24.9.11判決に捕らわれ過払金充当合意の要件のみに拘泥しています。

24.9.11判決は,それでも補足意見として,無担保リボ取引において生じた過払金が担保付貸付金に充当されない主な理由は,リボと証書貸付という契約形態の大きな違いによると述べました。また,他社借換えを重点とする取引ではなく,自身または親族の債務を一本化する場合,充当合意が認められる可能性があるとも言っています。

現に,同じ東京高裁でもタンポートからの譲受債権をプロミスの貸付けで借り替えた事例では,債権譲渡前にタンポートに対し生じた過払金をプロミスは引き受けないけど,譲渡後存在しない債務の分を譲渡先のプロミスに支払った分は,プロミス取引の貸付けに充当する合意があるとしています。

他にも有担保の取引が証書貸付でなくリボ取引の場合や本ケースのような取引で,過払金充当合意を認めた複数の判決があります。ただし,東京高裁においては,債権の種類が異なるとの理由により一連の取引と認められないとする判決も多いのです。

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