ザ・バンク 堕ちた巨像/The International

2009-04-13 | 映画
今回は、死の商人化した巨大銀行の不正を暴く「The International ザ・バンク 堕ちた巨像





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世界の富裕層から莫大な資金が集まる、欧州一の巨大銀行「IBBC」。だが、その取引には、ある違法行為の疑惑があった…。ニューヨーク検事局のエレノア・ホイットマン(ナオミ・ワッツ)と共に捜査に乗り出した、インターポール捜査官のルイ・サリンジャー(クライヴ・オーウェン)。次々と消されていく証人や証拠に翻弄されながら、ベルリン、リヨン、ルクセンブルク、ミラノ、ニューヨーク、そしてイスタンブールへと、彼らの追跡は国境を越えていく。世界屈指のその銀行の資金は、いったいどこへ流れているのか? 核心に近づくたび断ち切られる、真相解明への糸口。彼らがそこで目にした、恐るべき巨大組織の陰謀とは...(CinemaCafe.netより)

     
     何か最近拳銃撃っている作品が多い気がする。

     
     地味だけれども清楚で美しい。


まず、邦題を何とかしてくれ。
何で、主題で配給会社の努力を疑い、副題でそのセンスが疑われる。
これなら、何も考えず「ザ・インターナショナル」とした方が、お金も時間もかけてない分、まだましだ。

主演は、よく見かけて忙しそうなのだが、出演リストを見るとそんなに働いているわけではなさそうなクライヴ・オーウェン。
どうも彼の出る作品と自分の好みが一致しているらしい。
最近の作品では、世界中で子供の出来なくなった近未来で、命をかけて妊婦を守る男を演じた「トゥモロー・ワールド」(原題Children of Men)や、デンゼル・ワシントンと堂々と渡り合った「インサイド・マン」がある。
そして何故か、アメリカでは、この作品とほとんど平行して上映されているスパイ物のコメディの「デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~」(この邦題もなんとかしてくれ)にも、あのジュリア・ロバーツを相手にがんばっている。
あんまり華のある俳優ではないのだが、作品選びが上手いようだ。

お相手は、正統派美人なのだが、いまいち印象に残らない女優代表のナオミ・ワッツ。
彼女の旦那のリーヴ・シュライバーは、ハリウッド的な華はないが、その独特な泣きそうな顔が毎作とても印象的なのだが。


     
     ナオミ・ワッツはマフラーが好きなのか?必要以上にマフラーが目立っているシーンがあった。

     
     これも

     
     首を隠したいのか?


クライヴ・オーウェンが演じるのは、インターポール捜査官サリンジャー。
死の商人となっている、大銀行を何年も捜査している。
次第に核心に迫っていくうちに、目の前で同僚が殺されたのをはじめ、彼が近づく証人たちは次々に殺されていく。
そして共同捜査をするナオミ・ワッツの、ニューヨークの検事エレノアと共にだんだん捜査陣の中でも孤立していく。
中盤は、この2人の捜査のもどかしさが結構よく描かれている。
地道な捜査で、暗殺の方法や犯人の証拠をつかむと、味方側から邪魔がはいる。

やっと、銀行がコンサルタントに雇った暗殺者を発見して尾行していくと、その暗殺者を殺す指令が出ていて、ニューヨーク・グッゲンハイム美術館での壮絶な銃撃戦。
この監督は、絶対に、このユニークな建物を、何かの作品で使おうと考えていたに違いない。
だから、このシーンは、シナリオよりも前に構想があって、それを無理やりシナリオに入れたのだと、自分は勝手に想像している。


     
     死体役も大変だ

       
     いろいろな撮影シーン

     
     また拳銃構えてる


美術館で銀行の裏の相談役を捕まえて、単独で違法事情聴取をし、軍事産業に違法投資をしている銀行のトップの足取りの情報を手に入れる。
そして、ついにトルコで、その男に迫り、自ら手を下そうとするが...

結局、大きな組織、仕組みの中では、個は個でしかないようだ。
暗殺者も殺害され、社長でも歯車のひとつでしかない。
その個は、ほとんど誰でも挿げ替えがきいてしまう。
今の金融クライシスと内容は多少違うが、税金でかろうじて破綻を免れているのに何億円ものボーナスを受け取る、完全に金ボケした守銭奴のアメリカの銀行のトップも変わらないな。
彼らのしてきた事、いましている事は、個人レベルでやったら犯罪だよ。

作品は、地味なクライヴ・オーウェンとナオミ・ワッツに象徴されるかのように、本来脚本が持っていると思われるダイナミックさとは裏腹に、地味になっている。
当初公開しようとしていたのは、もっと地味だったようだが。


     
     イギリス人だしジェームス・ボンドなんかいいかも

     
     別人?


トリビア
当初は、2008年8月に公開予定だったが、あまりにも作品の評価が悪く、もっとアクション作品になるような取り直しているうちに、アメリカの金融の歴史上最悪の時期と公開時期が重なってしまった。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
かめさん★ (mig)
2009-04-13 11:16:49
こんにちは、コメありがとうです

ほんと!おっしゃる通り副題いらないですよー!
ダサイです。
ザ・インターナショナルでいいですよね。

>ナオミ・ワッツはマフラーが好きなのか?

ウケました

クライヴオーウェンの出演作って私は逆に外れが多いんですよね~
「デュプリシティ」は近日試写観て来ます。
ジュリアとは1度「クローサー」で共演してますよね。
ほんとこちらも副題なんとかしろ!ですね!
またわたしも記事の最初でつっこみそう(笑)
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こんにちは♪ (ミチ)
2009-04-13 13:44:00
センスの無い副題にはほとほと呆れてしまいます。
この映画は地味ながらも面白く見れました。
元はもっと地味な予定だったんですか?
映画界も不況のあおりを受けているんですね。
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migさん、 (かめ)
2009-04-19 07:09:49
お互い、配給会社のセンスには、どんどんつっこんでいきましょう。
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ミチさん、 (かめ)
2009-04-19 07:12:57
これからは、インド映画・アジア映画の時代ですかね。
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ありがとうございました! (メル)
2009-10-19 10:40:44
こんにちは☆^^

TBかけ逃げだったのに(^_^;) コメントまでいただいて、どうもありがとうございました~♪

ほんと大きな組織や仕組みの中で、個で戦おうとしても難しいもんですよねぇ。
警察組織ですら手が出せない巨悪ってもんんがこの世の中にはある・・苛つきます(^_^;)

美術館での銃撃戦は迫力もあって凄かったですが、全体的に見て、ちょっと地味目でしたよね。
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メルさん、 (かめ)
2009-10-25 12:28:22
こんにちは、
主役の2人が地味路線ですからね。
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