ヤング≒アダルト / Young Adult

2012-03-18 | 映画






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ハリウッドの中でも、美しさではトップクラスで、しかも演技力も定評のあるシャーリーズ・セロン主演。
共演のパトリック・ウィルソンは、「レイクビュー・テラス 危険な隣人」でサミュエル・ジャクソンに、思いっきりいたぶられてた人。
そして優しいブルドック顔の脇役パットン・オズワルト。
監督は、「ジュノ」、「マイレージ、マイライフ」と、人の機微にうったえる作品を立て続けに撮っているジェイソン・ライトマン。

ミネアポリスで、ティーン向けの軽い小説のゴーストライターのメイビス(シャーリーズ・セロン)は、37歳でバツイチ。
人気の落ちてきた連載は、今執筆中のエピソードで最終回になる。
彼女が一番輝いていたのは高校時代。
プロムのクイーンで、女生徒の頂点に君臨し、ボーイフレンドは学校で一番人気のバディ・スレイド(パトリック・ウィルソン)。
それに引き換え、今は誰にも名を知られないゴーストライターで、毎日酒浸りの日々。
時々、バーで引っ掛けた中年男とベットを共にする。
そんな彼女に、バディ夫婦から、彼らの赤ちゃんの誕生パーティーの招待状を受ける。
もう一度、高校時代のボーイフレンドと寄りを戻そうと、彼女の故郷に愛犬を向かった。
冷静を装いながら、下心丸出しで会ったバディは、すっかり良い家庭人になっていて、高校時代の彼ではなかった。
また、ふと入ったスポーツバーで、高校時代には歯牙にもかけなかった、オタクでいじめられっ子で、同級生たちに脚を折られたマットと出会う。
彼女は、ほとんど覚えていなかったマットに、今回の計画を打ち明ける...



今作では、殺人犯ではないけれど性悪女に挑戦


なんか太ったかな


ブルドック顔のパットン・オズワルト

アメリカの学校は、中学生になると自分のクラスがなくなる。
日本の大学と同じシステムが中学校から導入されている。
そのため、クラスメートという意識が希薄になり、自分との相性や、趣味、そして放課後のクラブによって友達が決まってくる。
特に、クラブ活動による友人グループが構成される。
男子は、アメフト、バスケット等のスポーツマンに、女子はチアリーダーに人気が集まり、彼らが人気ものグループの派閥をつくる。
しかも、アメリカのクラブは、選抜制なので一部の生徒しか入れない。
つまり、下手だけどアメフトが好きで上手くなりたいから、クラブに入りたいという生徒は、下手だからという理由で練習も出来ないのだ。
10代前半から、アメリカ特有の差別がはじまっているんだ。



高校の時は、逆転していたこの関係


すごい修羅場


この物語のメイビスは、まさに高校の時に学校のクィーンとして、人生の絶頂期を迎え、それが40歳近くになっても、尾を引いている悲しい女性だ。
今の自分を誤魔化すために、常にあの頃を思い出しながら生きている。
そして、もっと不幸なことに、みんなもあの頃を糧に生きていると、大きな勘違いをしている。
「昔はよかった」とか、「俺の若い頃はな、」って言ってる、日本人のおじさんも、ヤング・アダルトだな。
ハタ迷惑という意味では、どちらも同じだ。
でもよく考えると、おじさんだけじゃないか。
多かれ少なかれ、僕たちは過去の成功にしがみつき、また過去の成功を事実以上に大きく記憶している。
自分が周りの迷惑になっていないように気をつけよう。特にお酒を飲んだ時。
一度過去にしがみついてしまうと、この物語のラストのように、そこから抜け出すことは、とても難しいから。

ジェイソン・ライトマンらしい、ちょっと悲しくて、心に響くストーリーを、シャーリーズ・セロンが期待どうりに演じた一作。 星は /5 



ピンクに、キティに、もうすぐ40歳


シャーリーズ・セロンのインタビュー


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