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最近読んだ本

2005年11月28日 13時37分57秒 | Weblog
最近読んだ本
ベネディクトアンダーソン『想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』NTT出版、1997年。
某教授から教わった時の、以下の「まとめ」の出来は、つくづくいいのだなあ、と再確認した。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/1274/1038415480/l50
北岡伸一『清沢洌―外交評論の運命』中央公論新社、2004年
戦前・戦中の日本を代表するリベラリスト・外交ジャーナリスト、清沢洌(きよし)の生涯をコンパクトにまとめてある良書。私は「リベラル」という言葉は混沌としがちだから使わない、と以前書いたけど、勇気を持って使うべきだと思いました。
竹内洋『丸山眞男の時代―大学・知識人・ジャーナリズム』中央公論新社、2005年
丸山真男が書いた本はべらぼうに面白いが、丸山真男を語った本は小熊英二『〈民主〉と〈愛国〉』(新曜社、2002年)を偉大な例外として碌な本がないと思っていた(外ればかり選んで読んだのかもしれない)けど、この本はすばらしくいい。『〈民主〉と〈愛国〉』や、沢田竜夫「『デモ』と『広場』の戦後史」(『「治安国家」拒否宣言』晶文社、2005年 収録)に似た読後感の、「戦後史」の良書。
戦前の右翼イデオローグ・蓑田胸喜について詳述しているところもいい。蓑田胸喜は気になり知りたかったがあまり読む機会のなかった人物だ。
全共闘世代からどのように丸山真男が糾弾されたか、という記録も叙述されている。これも、気になり知りたかったがあまり読む機会のなかった事柄で、たいへんにありがたい。
「大衆インテリ」というキーワードで、ブルデューを使いながら丸山真男とその時代を解析しているその姿勢は、理性的で説得的で、21世紀冒頭を飾るに相応しい。丸山真男について私が見えていなかった事柄を教えてくれた。
初出誌は『諸君!』だそうだ。『諸君!』侮りがたし。

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