天文・宇宙に関わる貴重な史料の保護などを目的に設けられた
「日本天文遺産」の第一号が決まりました。
認定されたのは、「明月記」と「日新館の天文台跡」です。
明月記は平安~鎌倉時代に藤原定家が書いた日記で、超新星や
日・月食、オーロラについての記述があります。特に1054年に
起きた超新星は現在では“かに星雲(M1)”として知られる有名
な残骸を残しています。
日新館の天文台跡は江戸時代に会津藩校日新館あった天文台の
跡で、天文学の授業や暦を作るための観測等が行われていたと
考えられています。江戸時代にあったいくつかの天文台のうち、
一部でも構造物が残っているのは全国でここだけです。
日本各地には貴重な天文史料・史跡が数多く残されているにも
関わらず、そのほとんどは貴重なものだと誰にも気付かれずに
朽ち果てようとしています。
よく分からない標や石積、柱、やたらと長い直線道路などなど、
一見関係のなさそうなものが凄い史料だったりします。
もしかすると、皆さんの家のそばにもひっそりと天文遺産が
眠っているかもしれません。
消えてしまう前に何とかしたいものですね。