小津安二郎監督、1947年の作品。1946年にシンガポールから帰還した監督が、帰国早々に撮り上げたという。
戦後でこういったコメディが撮れるなんて、
芸術家の魂というのはすごい。
すみからすみまで、文句なしに面白いもの。。
親に捨てられた子供を拾ってきた長屋の住人、田代。
まるで子猫でも拾ってきたかのように、
「あんた子供いらんかね」と聞いてまわるが、長屋連中もいい迷惑。
結局おしつけられたの . . . 本文を読む
マシュー・ライアン・ホーグ監督、2002年のデビュー作。16歳の少年リーランドはある日突然、知的障害を持つ少年ライアンを刺し殺してしまう。「なぜ殺してしまったのか?」。その心の在処を探っていく作品。
「なぜ殺してしまったのか?」と書いたけれど、
心神喪失状態でなく殺人を犯した人間の殺人動機、その理由は、
はたして明確なんだろうか?
「理由」はひとつに集約されうるのだろうか?
人の心は複雑です。 . . . 本文を読む
ウッチャンナンチャンの内村光良、2005年の監督作品。人気バラエティ番組「内村プロデュース」の面々とともに、地元の土地開発を阻止するため、草野球チーム“ピーナッツ”で勝利を目指すストーリーを描く。
ウッチャンといえば、映画好きで知られ、
昔から映画監督をしたい、映画監督をしたいと言っていたから、
どうも彼の監督作品は、愛情をもって観てしまうところはある。
でも、ストーリーや、芸人達の演技はとも . . . 本文を読む
チャン・ヤン監督、1999年の作品。北京の下町で銭湯を営む父親と、久々に帰郷したビジネスマンの長男、そして父と一緒に銭湯の手伝いをする知的障害を持つ次男の家族の物語。
家業を継がずビジネスマンになった長男ターミンが帰ってきた。
突然の帰郷のわけは、弟アミンからの一枚の葉書だった。
そこにはベッドに横たわる父と、それを見守る弟の姿が描かれている。
「もしや父に何かあったのでは」と、
とりもえず駆 . . . 本文を読む
前作に引き続き、ルイ・レテリエ監督、リュック・ベッソン脚本・制作でおくる、プロの運び屋「トランスポーター」の第2弾。今度は舞台を、コート・ダ・ジュールからアメリカのマイアミに移し、また奴がクールでお茶目なキレキレのアクションを繰り広げる。
主人公の運び屋フランクを演じる
ジェイソン・ステイサムはめちゃくちゃ格好いいですね。
ストーリーは前作よりハリウッド的にスケールがでかくなっていて、
もうち . . . 本文を読む
石井克人、三木俊一郎、ANIKIの3人のユニット“ナイスの森”が原作・脚本・監督・編集を手掛けた、ショートムービーの詰め合わせ。遊び感覚満載の深夜番組っぽい匂いがする作品。
出演陣は寺島進、浅野忠信、池脇千鶴、加瀬亮などなど豪華。
池脇千鶴は、湯けむり三美女の一人として登場してるけれど、
あまりのハイテンションぶりに、はじめ池脇千鶴と認識できなかった。
この人、面白いなと観察していて、アップに . . . 本文を読む
ジャレッド・ヘス監督、2006年の作品。修道院で働くダメデブ男がメキシカン・プロレスに覆面レスラーとして参戦。華麗な負けっぷりで人気を博し、憧れのレスラー・ラムセスと対戦するまでを描く。主演には「スクールオブロック」「愛しのローズマリー」のジャック・ブラック。
ジャレッド・ヘス監督には、
前作の「バス男」でぞっこん惚れてしまいまして、
(ちなみに原題は「ナポレオン・ダイナマイト」)
しかもこの作 . . . 本文を読む
ラース・フォン・トリアー監督、2005年の作品。前作「ドッグヴィル」に続く、“アメリカ三部作”の第2弾。
「ドッグヴィル」を観た時、
あの想像力をふんだんにかき立たされる舞台に、
ずいぶんと魅了されたものです。
今回も同じような世界観で、「マンダレイ」という町を作り上げている。
1933年、フェンスで囲まれたその町では、
70年前に廃止された奴隷制度がまだ残っていた。。。
今回主人公のグレー . . . 本文を読む