鳴海章の『輓馬』を原作に、「透光の樹」の根岸吉太郎監督、2005年の作品。北海道帯広の“ばんえい競馬”の厩舎を舞台に、傷つき癒され巣立っていく人間たちの姿を描く。
うん、これは秀作。
セリフじゃなく、シチュエーション、役者の表情で、
彼らが何をいま思い、何を言いたいのか鮮明に伝わってくる。
だから、泣ける。
伊勢谷友介演じる主人公の矢崎学は、
母親や兄に金を出してもらい、東京で会社を作って成 . . . 本文を読む
堤幸彦監督、2005年の作品。“若年性アルツハイマー”を題材としており、主演を渡辺謙、その妻役を樋口可南子がつとめる。
実は見るのを少し躊躇していた1本。
内容はもう、予告などで十分知っていたので、
ちょっとその病気の深刻さを自分が受けとめられるかが不安だった。
広告代理店でバリバリ働く49歳の佐伯雅行。
よき伴侶に恵まれ、娘ももうすぐ結婚。充実している人生だった。
しかし、その彼が、最近妙 . . . 本文を読む
「パコダテ人」の前田哲監督、2006年の作品。とある銀行で強盗未遂が起こったときに居合わせた、それぞれ変わった特技をもつ4人。彼らが「自分ならもっとスマートに銀行強盗をするのに!」と意気投合し、夢ある強盗をしでかすというお話。
俳優陣も豪華で、頑張りは感じられるのですが、
いかんせん予算が少ないのか、
冒頭のカーチェイスのCGがあまりにもちゃちくて、
結局、最終的に感情移入できないまま終わってし . . . 本文を読む