昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第三章“石ころと流れ星”(短期集中再掲載)   22.奈緒子との“始まり”

2012年11月25日 | 日記
奈緒子との“始まり”  瞼の裏が焼けるほど熱くて目を覚ました。目を開けると日の光に直撃された。痛いほど眩しくて、また目を閉じた。首を上げ、薄く開けた片目で周りを見回した。辺りはすべてが白く霞んでいた。どこか見知らぬ所に置き去りにされたようで不安だった。 しかし、素っ裸の自分に気づき、汗ばんだ胸や下腹部に手で触れると、現実が一気に蘇ってきた。ひどくお腹が空いてい . . . 本文を読む