昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第三章:1970~73年 石ころと流れ星   28

2011年06月27日 | 日記
まだ19歳の夏美さんは、ほとんど男子大学生ばかりの客に多くを学んだ。そして、次々と放たれる言葉を、ある時は受け止め、またある時は跳ね返しているうちに、ふと気付いた。 「なかなか職が決まらんと、いつもぐだぐだ言うてるうちの宿六と変わらへんなあ、思うたんよ、ある日。口から泡飛ばして、一生懸命話してはるんやけどなあ、みんな。……“異議あり!”とか言う . . . 本文を読む