晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
※文章や写真の無断転載は禁止!

【本】 「はなとゆめ」 著:冲方丁

2013年12月15日 | 本・漫画
 本の感想です。

冲方丁さんの小説「はなとゆめ (単行本)」を読みました。




 ※冲方丁『はなとゆめ』|KADOKAWA - 角川書店 オフィシャルサイト
 ⇒ http://www.kadokawa.co.jp/hanatoyume/


清少納言が一人称で語るかたちで
中宮定子への尊敬や強い愛情が感じられました。

流麗で上品な文章で読みやすいです。

『枕草子』にある内容や史実での時系列をなぞることができて
これはあのエピソードね、と楽しめました。

過去に読んだ同時代を扱った小説・漫画と比較してしまうせいか
はなとゆめ (単行本)」全体のストーリーとして
やや盛り上がりに欠けるのが残念に思いました。


個人的に最も好きだった場面は、
中宮定子からいただいだ「言はで思ふぞ」に対する
清少納言の新たな決意が述懐されるところ(p292~293)です。
ぜひ本文をご覧ください。



はなとゆめ (単行本)


読後、
久しぶりに「枕草子」を
じっくり味わいたくなる作品です。


全く違った清少納言像である
田辺聖子さんの「むかし・あけぼの―小説枕草子 (角川文庫)」や
瀬戸内寂聴さんの「月の輪草子」も読み返そうかしら♪




blogram投票ボタン

☆チェック!:Amazon/源氏物語の関連本

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする