志賀泰次句集

花冠同人志賀泰次のブログ句集

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あとがき

2008-11-26 19:21:59 | Weblog

 私は昭和五年の札幌生れですが、父の転勤で昭和十一年に転住以来、網走の人になりました。従って当地が実質故郷です。昭和二十八年学卒と同時に結婚、旧知の妻の実家の水産加工業を継ぎました。 実業の解らぬ私は、誠実一筋の人だった義父母に人の道から教えられ、強い事業信念は「物の本質を見極める」事を身を持って仕込まれました。この事が俳句の師、高橋信之・正子両先生の「本質を見る」教えに通じるものであった事は、洵に感慨深いものがあります。
 就業後、北海道水試が研究途上にあった白身魚肉の冷凍変性の防止術の実用化指定工場として製品企業化に参画しました。冷凍すりみ化の新技術は北洋漁業を支えるものになり、Surimiの国際化に達しました。残念にも北洋なき日本は今輸入国です。 「ごまかしのない食品作り」の社是は独自に添加物に頼らない技の域に達しました。この事が「暮しの手帖」にも誠実な物作りと紹介され消費支持も得たのでしたが、価格破壊、質より価格重視が世の主流の流通構造には抗し切れず、六〇年間の商いを閉じました。零細企業の磨いた技が今世界にも通用し、聊か世に役立った半生に満足しています。
 さて一転毎日が日曜になった無趣味の七十余歳の私に残された半生の有り方に思い付かせたのが亡き先輩に勧められた事のある俳句でした。囲碁を趣味としていた義父が良き師につく事が大切と聞き、死の直前まで碁石を離さなかった晩年の姿を見て趣味の究極を見た気がしました。幸運にもネット上で斯くして高橋信之・正子両先生に俳句の教えを乞う事に辿り着きました。文芸に程遠い仕事人間だった私には、先ず継続が第一目標でした。こうして良き師と先輩、句友のご指導とご鞭撻を得て今日に至りました。本物の俳句は生活の中にあるとの思いは、今春癌告知を受けて以来より身近なものになりました。詠む事で生きている証しを自分に聞かせる自分への応援詩と思い、前向きに今ある喜びを満喫して居ます。
 この度、日頃のご指導に加え、信之先生がブログ句集を作ってくださり、且つ身に余る序文を戴き、また正子先生には素敵な跋を頂戴いたしました事、水煙から花冠へと俳句を続け得る幸福感に浸っております。 花冠への新発足のテーマを我がものに、より明るく深い現代語の俳句を目指して勉強したいと思います。変らぬご指導をお願いし「あとがき」と致します。(志賀泰次)
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