快晴。
青空の雲より白れんやわらかし 正子
白れんの開きはじめの飛ぶかたち 正子
春キャベツ剥ぐとき少し力溜め 正子
春の夜の小さき小さき子守歌 正子
●ブラームスの子守歌がラジオから流れた。バイオリンのあまりにも小さな音が素晴らしい。
●奥の細道むすびの地 芭蕉記念館の企画展<~「奥の細道」の旅そして終わらぬ旅へ~>の案内に、4月19日、芭門の「かるみ」についての講演があるとあった。講演は、金本はな氏。
パンフレットに現代語訳で以下のような案内がある。
<『奥の細道』の旅を経て、芭蕉と門人の俳諧は一変した。去来『贈其角先生書』>
元禄2年(1689年)、芭蕉は奥の細道の旅を通じてすべてのもの事は変化し続けると同時に永遠に変わらない本質に根差しているとする「不易流行」を実感し、翌年、近江の幻住庵に滞在して以降は、漂泊の旅で感じた思いをまとめようする。そうした中で、日常のごくありふれた事柄を平易かつ味わい深く表現する「かるみ」を志向するようになる。
●「日常のごくありふれた事柄を平易かつ味わい深く表現する」のが「かるみ」ということになる。「平易かつ味わい深く」が難しい。今、大方の俳句は「かるみ」を忘れて、内容が味わい深いのではなく、哲学のように難しい。
●俳句は何も芭蕉だけのものではないから、いろんな俳句があっていいのだけれど、結局凡人が帰ってくるのは、芭蕉晩年の精神の「かるみ」ではないかと思う。