俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

4月28日(日)

2013-04-28 08:05:37 | Weblog
★やわらかに繁りしはこべを鶏の餌に  正子
子供のころに鶏のえさを取ってきて刻んで与えたことを思い出しました。確かに柔らかく、ひよこ草だと呼んでいたようです。(祝恵子)

○今日の俳句
花主と見上げふさふさ藤の房/祝恵子
「花主」は、風流。原句は、「見上げておりぬ」であったが、藤の房の観察をもう一歩進めて、「ふさふさ」と添削した。ふさふさとした藤房の豊かさが感じられる。(高橋正子)

○新緑の隅田川クルーズ(浅草・日本橋めぐり)
 4月25日、花冠創刊30周年記念大会(祝賀会)の大会会場の芭蕉記念館へ会場費の支払い、宿泊のパールホテル両国、吟行コース(隅田川水上バス、浅草)の下見に出かけた。信之先生、小西宏さんと私の3人。深川の芭蕉記念館で午前11時に小西さんと待ち合わす。今回は、三田線で神保町まで乗り、神保町で新宿線本八幡行で森下までの路線を使った。待ち合わせ時間より早く着いたので会場費の支払いを済ませ隅田川の川土手に出ると、すでに宏さんが散策中だった。ベンチで小休憩後、すぐに水上バスに乗るために両国に移動。両国の水上バス乗り場から浅草(二天門)まで水上バスで移動。運賃300円。浅草の水上バス乗り場からは、川の向こうに東京スカイツリーが麓のあたりから聳える姿が見える。宏さんの話では、パリのエッフェル塔の美しさにはかなわないそうだ。総武線の浅草駅の近くの大衆中華料理店でランチ。美味しくて安い。中華料理店からは浅草寺の伝法院通りが近い。私は二人を店に置いて、伝法院通りの店を見に行った。甘納豆の店、佃煮の店、手ぬぐいや小物の店を見つけた。甘納豆と、燕の模様の手ぬぐいを買った。15分もかからず引き返した。水上バスは13時45分発。かわせみという船。船長は20代の女性。制服の腕に金線が四本入っている。機長さんも四本だそうだ。定刻、水上バスに乗ると、エンジン音の大きいこと。今日のコースは、日本橋を通る。浅草を出発、隅田川の橋やスカイツリーを見ながら下る。いつもの見慣れた景色だが、春の川風がここちよい。隅田川から日本橋川に入る。日本橋川の上は首都高速が走っている。巨大な橋脚や鉄骨、低い橋の下を巧に運転して日本橋の船着場に到着。日本橋と、三越本店が見える。鉄骨ジャングルからは、三越の金色のマークと新緑がまぶしく目に映る。そこを折り返し、隅田川にもどり浜離宮へと川を下る。浜離宮から折り返して両国まで乗った。両国で下船。宏さんとはここで別れ、
パールホテルへ予約の確認に行く。部屋を増やし、シングル12、和室一部屋とした。両国から帰えった。

★卯の花の真白し伝法院通り/高橋正子
★川風にとべらの花の匂いけり/高橋正子
★春の雲浮かべて東京スカイツリー/高橋正子

○とべらの花

[とべら/東京深川・芭蕉記念館裏の隅田川土手]

★沖晴れてとべらの花を叩く雨/藤田あけ烏
★海桐咲く甘き香放つ凪の浜/hanazuki1119
★奄美季語とつとつ知るや花とべら  綾子 
★塩炊きし時代もありき花とべら   凡太
★花とべら海人は半日野良にあり   克彦
★山羊飼女とべらの香り切り落とす  和江
★波立つは海豚のしぶき海桐咲く   末雄
★切崖を生き抜く子山羊花海桐    ゆうと 
★釣り糸の絡みつきたる花海桐    ゆうと
★釣人の分け入る路に花海桐     ゆうと
★川風にとべらの花の匂うなり/高橋正子

 トベラ(扉、海桐、Pittosporum tobira)はトベラ科トベラ属の常緑低木。東北地方南部以南、韓国、台湾、中国南部までの海岸に自生する。主に枝の先に葉が集まって着く。葉は倒卵形、互生、主脈は白っぽく、葉全体はつやのある緑色で、周辺部がやや内に巻くように、葉全体が反っている。5月頃芳香のある白い5弁の花をつける。果実は熟すと3裂し、赤い粘液が付着した種子を多数露出し、これが鳥のくちばしなどに粘着して運ばれるといわれる。
 海岸では海浜植物などの草本につづく海岸性森林の最前線に位置し、低くて密な群集を形成する他、海岸林の中では高木層を形成する場合もある。また、潮風や乾燥に強く、つやのある葉を密生することなどから観賞用あるいは街路樹として道路の分離帯などに栽培される。雌雄異株。
 野生状態ではあまりトベラを食樹とする昆虫は大量発生しないが、都市に植樹されたトベラには、新芽に虫えいをつくるトベラキジラミというキジラミ科の昆虫がしばしば大量発生して、排泄物の甘露にすす病菌が発生しているのを見ることが多い。
 枝葉は切ると悪臭を発するため、節分にイワシの頭などとともに魔よけとして戸口に掲げられた。そのため扉の木と呼ばれ、これがなまってトベラとなった(学名もこれによる)。属名のピットスポルムはPitta(樹脂)とSporos(種子)に由来し、これは上記のように熟した果実から粘液が付着した種子が露出するのが特徴的なことから付けられたものである。

○生活する花たち
「母子草・とべらの花①・とべらの花②」(東京・深川芭蕉記念館裏の隅田川土手)
コメント (1)
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