俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

10月31日(水)

2012-10-31 01:28:57 | Weblog
★金木犀こぼれし花もあたたかな  正子
橙黄色の花を開き、開花期に強い芳香を放つ金木犀が散り、暖かな秋の日差しを受けよりいつそう暖かな気持ちさせて頂きます。有難うございました。 (小口泰與)

○今日の俳句
ひつじ田に雲の流れて過ぎ行けり/小口泰與
稲を刈ったあとの株からあたらしく芽が伸び、これも青々としてくる。空は雲が足早に流れて、過ぎて行く。晩秋の色が濃くなるころである。(高橋正子)

○白花桜蓼(シロバナサクラタデ)

[白花桜蓼/東京小金台・国立自然教育園]_[犬蓼/横浜市港北区松の川緑道]

★犬蓼の花くふ馬や茶の煙 子規
★赤のまま摘めるうまごに随へり 亞浪
★山水のどこも泌み出る赤のまま 汀女
★われ黙り人話しかくあかのまま 立子
★水際の赤のまんまの赤つぶら/高橋正子

★白花の蓼が群れ咲く水ほとり/高橋信之
★それぞれが群れ赤い蓼白い蓼/高橋正子

 タデ(蓼、英語: water pepper)は、タデ科イヌタデ属の1年草。単にタデと言う場合は、ヤナギタデ(柳蓼、学名: Persicaria hydropiper)を指す。「蓼食う虫」の蓼もヤナギタデである。和名は、葉がヤナギに似ていることから。特有の香りと辛味を持ち、香辛料として薬味や刺身のつまなどに用いられる。野生の紅タデがもっとも辛く、栽培種の青タデは辛さが少ない。辛味成分はポリゴジアール。タデの葉をすりつぶして酢でのばしたものはタデ酢と呼ばれ、アユの塩焼きに添えられる。品種としては、柳タデ(本タデ)、紅タデ、青タデ、細葉タデなどがある。食用タデについては、福岡県朝倉市で日本国内生産の約7割を占める。ベトナムでは付け合わせとしてよく食べられている。
 イヌタデ(犬蓼、Polygonum longisetum あるいは Persicaria longiseta)は、タデ科の一年草。道ばたに普通に見られる雑草である。茎の基部は横に這い、多く枝分かれして小さな集団を作る。茎の先はやや立ち、高さは20-50cm。葉は楕円形。秋に茎の先端から穂を出し、花を密につける。花よりも、その後に見られる真っ赤な果実が目立つ。果実そのものは黒っぽい色であるが、その外側に赤い萼をかぶっているので、このように見えるものである。赤い小さな果実を赤飯に見立て、アカマンマとも呼ばれる。雑草ではあるが、非常に美しく、画材などとして使われることもある。名前はヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないために「イヌタデ」と名付けられた。
 シロバナサクラタデ(白花桜蓼、学名:Persicaria japonica)は、タデ科イヌタデ属の多年草。北海道~九州の湿地に生え、根茎は地中で長くのび、枝を分けてふえる。茎は直立し、高さは30~100cmになり、紅色を帯びる節がある。葉は披針形。鞘状の托葉は長さ1~2.5cmで、粗い伏毛があり、縁には長毛が生える。枝先に花序を1~5本出し、花を多数つける。花被は白色で腺点があり、長さ3~4mm。雄しべは普通8個、雌しべは1個で花柱は2~3岐。花には長花柱花と短花柱花との2型がある。そう果は3稜形またはレンズ状で黒色で光沢がある。花期は8~10月。よく似たサクラタデは花被が長さ5~6mmと大きい。

◇生活する花たち「ナガボノシロワレモコウ・茶の花・カラスウリ」(東京白金台・国立自然教育園)
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◆俳句ギャラリー 秋◆

2012-10-31 01:04:33 | Weblog



◇俳句とスケッチ/多田有花(姫路)◇


◇秋の薔薇◇

★四季咲きの薔薇一輪に涼新た/多田有花★

季語としての薔薇は夏、特に初夏です。しかし、薔薇のうちで四季咲きといわれるものは、開花後に伐り戻すと次に伸びる枝に花をつけて、次々に咲きます。盛夏から秋、場合によっては冬まで咲くものもあります。盛夏は花が少ないようですが、それでも一輪一輪は美しいものです。


◇桔梗◇

★千枚を描ききったる桔梗かな/多田有花★

当面の目標だった千枚に達しました。ふと思い立って2010年の秋から絵を描き始め、そのうち、千枚は一日も休むことなく連続して作品をアップしたい、と考えるようになりました。途中、描く枚数が一日一枚になっていた時期がありました。早期に千枚を達成したいと考えて今年の二月からは毎日2枚ずつアップし、予定通り今日千枚になりました。千枚に達したので、毎日アップする、というのはこれでひとまず終わり、これからは描けた都度発表したいと考えています。

◇◇◇


◇朝顔◇鶏頭◇


◇木槿(むくげ)◇木槿八重◇

◆緑陰をふわり狐の駆けてゆく/多田有花◆
緑陰と狐の取り合わせは、日本画を見るようだ。緑陰に「ふわり」と浮いたような駆けかたが、幻想的である。現実、狐は画に描かれるようではなく、犬かしらと思うほどであって、狐に遭ってもちっとも驚かない作者だが、やはり、一瞬は幻想的な思いになったようだ。(高橋正子)

▼その他のスケッチは、下記アドレスの<優嵐スケッチブック>をご覧ください。
http://blog.livedoor.jp/yourun1-art/




◇俳句葉書12カ月/高橋信之(横浜)◇


◆[1月] 正月の花となりたる松の勢い◆[2月] 立春の夜道どこからか水の匂い◆
◆[3月] 雲雀揚がる沖より風の吹く空に◆[4月] さくらさくらさくらさくらてのひらに◆



◆[5月] 子どもの日の夜の安らぎをどの家も◆[6月] 梅雨の畳に体重のせて歩く音◆
◆[7月] 雷の遠く去りゆき厨の音◆[8月] いろいろと秋の野菜の深き色◆



◆[9月] 満月のずばり夜明けの空にある◆[10月] 秋天をひとつ誰もが頭上にもてり◆
◆[11月] わが影の付き来て楽し寒き日も◆[12月] 冬晴れのきょう一日大切に◆


私の俳句の多くは、身辺を詠んだものだが、そこに、私独自のものを創り上げていきたいと願っている。(高橋信之)


●ブログ「俳句ギャラリー 」は、下記アドレスをご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/kakan02b3
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