俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

1月22日(土)

2011-01-22 06:47:12 | Weblog
★寒夕焼一日の色を鎮めきる  正子
少し高台からの眺めでしょうか。寒夕焼けが広がっていき、今日一日を締めくくる色合いとなってきて、暮れていったのでしょう。(祝恵子)

○今日の俳句
オーバーを脱ぎ捨て走る皆走る/祝恵子
原句は「オーバーは」の「は」は「を」とすべきところなので添削。下五の「皆走る」が効いた。これで、子どもたちが、元気いっぱいに群れて遊んでいる様子がわかる。河川敷などで見かける光景だろう。口語俳句のよい例。(高橋正子)

○20日は大寒ではあるが、近くの金蔵寺の梅が開いているか見に出かける。郵便局に用のある信之先生が先に出て、そのあと後れて金蔵寺へ向かう。金蔵寺には誰もいない。境内はよく日当たって、ことに水仙の花があちこちに咲いてすがすがしい。梅は小さな木に白梅と紅梅がよく咲いている。剪定されて、風情としては物足りない。いつのまにか、信之先生が現れる。私のあとを付いていたらしいが。境内を出て墓地の入り口の廃家に梅の大きな木があり、それを見にゆくが、蕾みは固い。

 金蔵寺五句
白梅の花びらほどに身の軽し   正子
すっきりと根元より立ち水仙花  正子
蕾固き野梅これから咲くたのしみ 正子
水仙と梅のほかなき寺の庭    正子
寺の戸のぴしと閉められ水仙花  正子 

○夜夜月を見ているが、氷る月とはよく言ったもので、氷のような光と色の月が大寒の20日は、満月となる。
月氷るヨーロッパもかくあるか 正子
月氷る森よりはるか上に出て  正子
氷る月見るわが貌の青からむ  正子

○松山の印刷所の花冠担当の浅井さんが、俳句を三句作ってメールで送ってくれる。正子の添削教室に書き込みコメントをする。浅井さんは、二十代。子どものときに俳句は作ったことがあるそうだ。松山では、夏休みの宿題などで俳句が課されるので、俳句を作ることに抵抗はないらしい。「子ども俳句」に長年関わっているが、もともと子どもはリズムのある言葉が好きであるから、子どものときに俳句を作らせておくことも「抵抗感」を少なくする上で役立っている。何でも、少し経験していることが、のちのちの攻めに効くようだ。

○21日に花冠3月号を校了。校正を早めに済ますことができたので、3月号が出来上がるのは、2月早々であろうか。毎月の編集作業が滞ることなく、予定通りに捗る。

○俳句雑誌「花冠」連載記事「俳句の風景」
http://kakan.info/km/genko/fukei.pdf

○俳句雑誌「花冠」3月号/電子書籍
http://kakan.info/km/k1103/
○俳句雑誌「花冠」3月号/ブログ版
http://blog.goo.ne.jp/kakan12/
○俳句雑誌「花冠」バックナンバー/電子書籍
http://kakan.info/km/ekakan.htm
コメント (1)
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