梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

負荷をかける(その1)

2019年02月09日 09時00分33秒 | Weblog


ここは陣馬山。八王子市と相模原市との境界にある標高855mの山の頂上です。広く平坦な頂上は360度の展望が広がっていて、そこには茶屋もあります。ここから尾根伝いに縦走すれば高尾山に辿りつけます。陣馬山の名は、戦国時代に北条氏と武田氏が対陣したことから陣張山とか陣場山と呼ばれ、後にこの名に収まったと伝えられています。

去年二回程山に登って身体も慣れてきて、それだけ終わってしまうのも惜しいので、大学時代の山登り仲間に話したところ2人が賛同し、3人でこの山に登ることになりました。

その2人に、当日喜んでもらおうとの目論見がありました。学生の頃からそうでしたが、パーティで山に登る時は共同装備なるものがあり、皆で分担し背負います。その共同装備とは、テント、ガスコンロと燃料、鍋、食器、食料などです。今回は勿論日帰りですので、昼の食料のみが共同となり、事前に打合せして他の2人が食料で、私は或る物を持って行くと手を挙げました。

その為に一週間前から、特別な訓練をしました。毎日ウオーキングをしていますが、水が入ったペットボトル4本入れたザックを背負って。1.5㍑が4本ですので、重さは6kとなります。毎日登っていた神社の階段は足腰にはズシリと応えました。

同じく学生の頃からですが、パーティで登る時は並ぶ順序がありました。リーダーは一番後ろ、サブリーダーは一番前。サブリーダーの後から、体力が弱い者から並ぶという隊列です。トップのサブリーダーは弱い者のペースに合せ、どこに足を置くか道を選びながら登らなくてはなりません。リーダーは後ろから全員を見守る役割があります。

さて一月下旬の、当日です。JR高尾駅で降りバスに乗り換えて登山口近くまで。車道をしばらく歩いていよいよ本番の登山です。事前にリーダーは決めていましたが、その彼から「梶トップをやってくれる?」、とのことになりました。

登山でずっと現役であった他の2人ですから、今回はてっきり私はセカンドだと思っていました。しかし同期であってもリーダーには絶対服従です。「了解!」。私はその一言です。健脚な2人が後から付いてくるとなると、プレッシャーを感じます。

私の歩幅は右足から出ようが左足から出ようがほぼ変りません。普通の階段を上り下りするのも全く問題はありません。しかし左足が右足に比べ3.5cm短く、左の股関節の可動域が正常の3割ほどですので、階段以上の段差を上ることは左足では出来ません。従って登山となると、勢い右足ばかりを使う結果となります。

登山口から陣馬山まで約450mの登りです。リーダーから、「ペースが速くない!?」と何回か言われましたが、自分ではあまり意識がありません。恐らく、早く頂上に着いてゆっくりしたいと、あせっていたのではないかと思います。

途中二回小休止をいれますが、左足太腿の筋肉がはってきて、寒いのでヒートテックのシャツを着たことがかえって裏目に出て、玉の様な汗が流れ出ます。登り始めて2時間弱で視界も開け、細い車道らしき道と合流して、遂に陣馬山の頂上に立ちました。

そこでランチタイムの大休止。頂上から雄大な富士山が見られるはずが、残念ながらその日はガスっていて見られませんでした。因みに“関東の富士見百景”に陣馬山は選ばれています。そんな頂上で食事の用意をし出し、私はその或る物をザックから取り出しますと、2人はびっくりします。 ~次回に続く~
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