梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

大企業の傘下(その2)

2019年02月02日 10時51分00秒 | Weblog
孫達を待たせようやく夕食を開始して30分程経って、その女性の担当者から電話が入りました。「食事中なので長話は遠慮してもらい、電話を切ってもらったら!」と、向こうの彼女に聞こえるように電話を取った家内に伝えましたが、しばらく電話のやり取りは続きました。

電話が終わり家内に何の用件だったか聞けば、「今回削除する所を除き必要の箇所に絞っての見積となって、そこから値引きをしたが、最終上司の承諾を得ないといけない」との内容です。それは我々も承知していました。「明日書面にしてFAXを送ってもらいたい」と、家内は電話口でそう言っていました。

彼女からその返事があったのが2日後、それも電話だけで。当日追っかけて電話をする必要があったのか、FAXでとの依頼をどう受け止めたのか。うがった見方をすれば、「あなたのお話は、私達が以前他の業者を選んだことを責められてように感じる」と私が彼女に一言いった、その腹いせとも受け止めてしまいます。

しかしここは冷静に考えなければいけません。熱心なあまり彼女は回りが見えないかもしれません。そのような強引な営業をしていることを会社は知らないかもしれません。そう考えてみると、上司に会ってみたいと思うようになりました。

家内経由で彼女に伝えてもらい、私はその上司と会うこととなりました。前もっての電話で「担当の方が熱心のあまりか一方的であり、話を進めるかどうかにしても、お伝えしたいことがある」と、その上司の店長に伝えました。店長は早々に自宅に伺うと言われましたが、こちらからその営業所に出向くことにしました。

営業所に出向き彼女からどんな報告を受けているか、念のため店長に尋ねました。「他の業者に頼んだことを題材にして叱られた」と、そこまでの報告でした。遅刻したにも拘わらず我々の状況を配慮せず、長々と話し追い討ちをかけて電話してきたこと、その後の返事もおかしなこと、こちらからはっきりと店長に話しました。

続けて伝えしました。ハウスメーカーの傘下の会社であるのか、我々が施工したのだから、そのメンテを受けて当たり前の姿勢を感じてしまう。定期的なメンテの必要性は分かるが、見積を突然提示されても未だ我々に受け皿が無い。そのようなことを理解した上で営業の方は接してもらいたい。担当を替えてもらいたいのが主旨ではなく、引き続き彼女で構わない。

店長からは次のような返答がありました。営業の実態を把握していなかったことのお詫び。彼女に言って聞かせても直ぐには改善できないし、今後も打合せは続くので、失った信用の回復も含め自分が担当とさせてもらいたい。更に不要不急の箇所を見直し、再度見積を提出したい(その場で打合せしました)。

私は留守でしたが、数日後その店長は再見積書を自宅に届けに来てくれました。当初の見積から約30万円減額になっていました。無理な値引きが本来の目的ではありませんでしたので、その額面通りで承諾し工事の発注をしました。

ハウスメーカーが施工したその地域での物件は、その傘下のリフォームやメンテ業者は全て把握しています。従って、顧客のデータは全て揃っています。我々の商売では、新規の販路を探すことは大変な労力が必要となります。

私はその担当の女性の方を憎んではいません。発注する側の真理やデリケートな心情があることを、気付いていなければ仕方が無いことです。今回出しゃばったことをしたのかもしれませんが、誰も言わなければ気付かない落とし穴もあります。
コメント
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