梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

逍遥に過ごす

2017年01月14日 06時16分43秒 | Weblog
正月三連休の中日、8日の日曜日に土浦に向かいました。目的は? 映画を観に行くためです。どうして土浦まで? その映画がそこでしか上映されていなかったからです。観たい映画は『浅草・筑波の喜久次郎』と言う題名で、百年以上前に実在した山田喜久次郎の物語です。

東京海洋大学(旧:商船大学)の名誉教授を囲んで、以前勉強会を行なっていました。その先生が筑波出身、更に遠戚筋に当る同郷の喜久次郎の事を、詳しく調べて15年前に本を書き上げました。念願はその本の映画化でしたが、その夢は叶わず先生はこの世を去りました。残念ながらその先生の本が基ではありませんが、この度映画となりました。

その先生が亡くなられてからも、意志を継いで、その時の仲間で勉強会は続けています。その会のメンバーがやはり筑波に住んでいて、たまたま地元のコミュニティ誌でこの映画の上映記事を見て驚いて、私に知らせてくれました。

「かつてこんなにも、夢のために生きた、ある男たちがいた。明治から昭和の時代、人々に夢や希望を与え続け、時代の名だたるスターを輩出し続けた、近代日本最大の娯楽街・浅草六区。その礎を築いたのは、こんな魅力的な男達だった」

「志高く、情に厚く、庶民のために生き、明治から昭和にかけて浅草六区を近代日本最大の娯楽に発展させた、筑波出身の男・山田喜久次郎。そして彼とともに浅草六区を隆盛に導いた、浅草一の興行師・根岸浜吉。(中略)。男達の熱いドラマが幕を開ける。平成の現代からタイムスリップしたひとりの若者の目を通して・・・」

上映している土浦の映画館のHP、映画解説には、このようなことが書かれています。地元の物語を取り上げた内容なので、他の各地では上映はしていないのです。

8日は午前10時20分が第一回目の上映です。市川の自宅を8時過ぎに、家内と共に車で土浦に向かいます。常磐線土浦駅から歩いて5分位の所にはあるのですが、そこだけが時代が止まっているような、昭和の4~50年代を思い出させる映画館に、10時ちょっと前に到着しました。

最近の複数スクリーンを持つシネコンに、すっかり慣れてしまった私には懐かしさも感じますが、建物も古びていて周りはあまりにも閑散として、この時点で何か頼りなさも感じてしまいました。

一階の駐車場に車を停めて、二階に上がって行きます。館内に入ろうとドアを開けますが、人の気配がしません。同じフロアーには二つの上映場があり、もう一つでは、既に他界した高倉健を題材にしたドキメンタリー『健さん』を上映しているようでした。

ほどなくして映画館の係りの人が現れ、チケットを買おうとしたのですが、『浅草・筑波の喜久次郎』はやっていないと言い出しました。時間帯が違うと言うのです。 ~次回に続く~


コメント
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