梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

お得意先の50周年

2015年10月17日 09時42分21秒 | Weblog
北関東にあるわが社販売先のお客様が、今年創業50周年を迎えられました。その記念式典に招待を受け、わが社の営業担当と先週末参加させてもらいました。向かったのは栃木県のゴルフ場です。

式典の前に記念ゴルフコンペを行うという企画でした。私と担当はゴルフをしませんので、午後4時30分からそのゴルフ場の食堂で行われた式典に参加いたしました。ゴルフをされた方と、式典から参加された方とで70名を超えていました。

そのお客様は、わが社から厚板素材を仕入れて地下の燃料タンクを製造されている、いわばメーカー的な存在の会社です。素材を切断し、ロール形成機で円形に曲げ、溶接して繋ぎ合せ筒状にし、トップとエンドにお碗上の鉄の蓋を接合して、外側に樹脂加工を施す等を経て、タンクを造ります。全て自社で製作しています。

お父様が50年前に創業されて、現社長はその息子さんですが、長男ではありません。長男の方が後継者となるべく入社したのですが諸般の事情から退職され、先代が他界された後一時期お母様が中継ぎをされて、現社長にバトンタッチされました。当年47歳です。

わが社は先代の時からのお取引があり、現社長とは12年前に、結局その会社に入った時からお付き合いをさせてもらっています。所謂二代目社長となりますが強烈な個性があり、創業者に近い特質も兼ね備えています。そのような社長とは馬が合い、後継者の悩みでは共通点が多く、気が付けば二時間近く話し込むこともあります。

「先代は創業して間もない頃に得意先の倒産で、今で言えば何億円にも相当する負債を抱えたが、その持前の不屈の精神で乗り切ってこられた」「現在のタンク製造に特化したのは、その他の一般製缶の仕事が7割もある時で、その先見性には敬服をしました」。との言葉は、式典で主賓の挨拶に立たれた地元の金融機関の元役員。先代の時代から親交があった方でした。「タンク製造に特化して、当時北日本でも二社しか導入していないロール曲げの高価な機械を買われました。採算が取れるか取れないかそんな不安は微塵も無く、どうしたら使いこなせるかしか考えていないようで、闘志がみなぎり目が輝いていました」と、主賓は続けられました。現社長には先代のDNAがしっかりと受け継がれています。

何より嬉しかったのは、「2年前梶哲さんがされた60周年式典に後押しされて、自分の会社も50周年を対外的に行うことを決めました」との、社長が私に云って下さった言葉でした。

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