漢方を利用した食養生・・・長崎から

東洋医学を応用した食養生、薬膳料理、漢方など、皆様の健康と快適な暮らしを応援する為の情報提供と健康相談を行ないます。

女性を美しくする生薬のいろいろ 第01回

2009-08-11 12:23:34 | 漢方・薬用植物


今回のテーマは「女性に対する中国漢方(生薬)の効能全般」の説明です。

それでは

第01回:女性本来の、自然の美しさを引き出す中国漢方




 「きれい」という言葉には麗しさと品格を感じさせる響きがあります。女性は日々
美しくありたいと願っていますが、生まれつき備わっている自然の美しさを引き出す
のが中国漢方なのです。

t_02.jpg 中国漢方は自然の美しさを引き出します。



 漢方薬は植物の葉、茎、皮、実、根など、また動物や鉱物など、自然にあるものを
利用
しています。その種類はきわめて多く、豊かです。その中でも当帰(とうき)、
芍薬(しゃくやく)、川キュウ(せんきゅう)、地黄(じおう)、紅花(こうか)、桃仁(とうにん)
などは、特に女性の美しさと健康にマッチした生薬(しょうやく)なのです。



 月経、妊娠、出産は女性だけのものです。この生理機能に生命のエネルギーともいう
べき「(き)」と、からだ中に栄養分を与え巡らす「(けつ)」、特にこの「血(けつ)」が
女性の健康と美しさに重要な役割を果たしているのです。



 女性は初潮を迎えてはじめて本当に女性らしくなります。生理のサイクルが順調で
あれば、いろいろなホルモンが溢れ、お肌も美しくなります。しかし、生理の乱れは、
逆にお肌やからだの調子にいろいろな悩みやトラブルを引き起こします。月経不順は
女性ホルモンのバランスのくずれによるもので、お肌の光沢をなくします。当帰(とうき)
は血を増やし、月経を調節し、お肌をつややかにします。また、生理痛の多くは血の
滞(とどこお)りによって起こり、顔にはシミも出やすくなります。川キュウ(せんきゅう)、
紅花(こうか)、桃仁(とうにん)は血をサラサラにし、生理痛をやわらげ、シミをとり、
潤いを持った光り輝くきめ細かい皮膚をつくります。



 若い女性は貧血になりやすく、生理の量が少なく、基礎体温が低く、冷え性で、肌は
カサカサ、ザラザラし、ふけが多くなりがちです。その時に、芍薬(しゃくやく)、当帰(とうき)、
川キュウ(せんきゅう)、地黄(じおう)などを飲むと、血を生き生きとさせるとともに健康的な
お肌になり、ふけがなくなり、生理が順調になってきます。

t_01final.jpg



 年を取るのは自然の摂理で、止むを得ないことです。しかし、当帰(とうき)、地黄(じおう)
は細胞を活性化し、からだが持っているパワーをいかし、老化のスピードに少しブレーキ
をかけることができます。同じ補血薬(ほけつやく)の仲間の何首烏(かしゅう)は白髪を黒く
させてくれます。

参考:



Kyuu.JPG 川キュウのキュウ

生薬:

生薬は、薬事法によって医薬品として扱われるものと、食品として扱われるものの2種類に
分類される。
日本国の薬事法では生薬も医薬品として扱っており、ヨーロッパでもドイツなどでは医薬品
であるが、アメリカ合衆国では薬局方に生薬が収載されているにもかかわらず、生薬から
精製した有効成分は医薬品として認めるものの、その原料である生薬自体は医薬品とし
て認めていない。それ故、生薬を指して未精製薬(Crude Drug)と呼び表したり、民間伝承で
用いられる場合などでは薬用ハーブ(herbal medicine)と呼び表すことも多い。日本における
生薬は、漢方処方や民間伝承の和薬などの東洋医療で用いられる天然由来の医薬品
すべてであるが、漢方医学の影響が大きい為、生薬と漢方薬とが同一視される場合も多く、
混乱を招いている。生薬は漢方医学以外にも、民間薬として単独で使用する機会もあるが、
漢方薬とは複数の生薬を漢方医学の理論に基づいて組み合わせた処方であり、決して
同一ではない。

生薬となる天然産物には、植物由来のもの、動物由来のもの、菌類由来のもの、そして
鉱物由来のものが含まれる。そして貼薬の様に原体をそののまま使う場合もあるが、
多くの場合は煎じ薬やエキス剤、チンキ剤など、加工してから薬品として用いる。西洋医学
のように注射剤として用いるものは無く、経口剤か貼薬として服用する。

日本国における公定医薬品書である第15改正日本薬局方(2006年)では、生薬と生薬製剤
および漢方エキスが「生薬等」に収載されており、薬局方に記載された方法で検定したものが
医薬品として使用される。すなわち、生薬のすべてが日本薬局方で認められているわけでは
ない。

生薬は天然物であることから、含有されている薬効成分は一定ではなく、同じ植物であっても
産地や栽培方法あるいは作柄によっても成分は変わる場合も多い。たとえば薬用人参を例に
取ると朝鮮半島産のものは「朝鮮人参」や「高麗人参」と銘うたれて重宝されるが、朝鮮半島
より導入した国産のものは「御種人参」(オタネニンジン)とよばれ格が下がるとみなされている。

Wikipediaより引用
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E8%96%AC

気:

Wikipediaより引用 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%97

(き)とは、中国思想および中医学漢方医学)の用語の一つ。一般的に気は不可視
であり、流動的で運動し、作用をおこす。しかし、気は凝固して可視的な物質となり、
万物を構成する要素ともなる。宇宙生成論や存在論で論じられた。

正字は「氣」。日本での通用の字体「気」は漢字制限
当用漢字常用漢字教育漢字)による略字。現代中国語では「气」が通用される。

中医学おける気はその主な活動部位により名称が異なっている。

原気(元気)




両親から受け継いだ先天の精が変化生成したもの。生命活動の原動力となる。
原気は、中焦からもたらされる後天の精により補給、臍下丹田(
陰交穴気海穴
石門穴関元穴のあたり)に集まり、三焦の働きで経絡を介し、全身を循って、
臓腑・器官・組織に活力を与えるものである。原気が旺盛なら下腹部に張りがあって、
体内の臓腑・器官も力強く働くため、活気があって粘り強く、疾病にもかかりにくい。
原気が衰えると、下腹部が軟弱となり、臓腑・器官も弱く障害を受けやすくなるので、
活動も弱々しく、疲れやすく、冷えて、疾病にかかりやすい。



宗気


肺において後天の精と天の気が交わって、胸中(サ中)に集まる気である。宗気は、
五臓の
六腑においては三焦の内、上焦)と関係が深く、臓の活動を支えて
いる気(心の拍動を力強く、規則正しく行わせたり、呼吸や発声をしっかりとさせる気)
である。宗気が不足すれば、呼吸の異常(少気、短気など)が起こったり、語声に力が
なくて、細くなったり、心の拍動が弱まったり、規律性を失ったり(脈の結、代など)する。



営気(栄気)


営気は、後天の精から得られる陰性の気(水穀の精気)である。営気は、津液
変化させて、血とともに脈中を行き、1日に人体を50回以上も循って臓腑や手足など
の内外諸器官を栄養して、それらの活動を支える。



衛気


衛気は、後天の精から得られる陽性の気(水穀の悍気)である。衛気は、脈外を素早く
循る気で、特に体表近くで活動、肌膚を温め(体温保持)、`理を開闔(皮膚の収縮と
弛緩)し、外邪に対する防衛的な役割をしている。衛気は、昼間に人体の陽の部
(体表部)を25周して、夜間に人体の陰の部(体内部)を25周する。



真気(正気)


真気は、先天の気と後天の気からなるもの。人体の正常な活動を支える気である。




推動作用


人の成長・発育や、一切の生理的活動及び新陳代謝をする働きで、原気、宗気、
営気、衛気、臓腑の気など全ての気に備わっている。
に関係する。


温煦作用


臓腑・器官などの一切の組織を温め、体温を保持する働きで、特に衛気・原気・
腎気と関係が深い。



防御作用


体表において、外邪の侵入を防御する働きで、特に衛気と関係が深い。


固摂作用


血・津液・精液などをつなぎ留める働きで、血が脈外にもれない(脾の固摂
(統血作用))ようにしたり、汗や尿がむやみに漏れ出る(遺精→腎の固摂
作用)を防いだりする。営気、衛気、脾気、腎気と関係が深い。



気化作用


精が気に、気が津液や血に変化したり、津液が汗や尿になって体外へ排泄
する働きで、営気、衛気、宗気、脾気、肺気、腎気と関係が深い。





臓気


五臓におさまり、それぞれの経絡の活動を支えている気である。


経気


経絡中を行き全身を循り、それぞれの経絡の活動を支えている気である。


胃気


胃を働かせる気、胃の働きによって得られた後天の気のことで、有無は予後に重要
な影響を及ぼすとされ、診断上(特に脈診)も重要視されている。脈は中脈で診る。




血:

 Wikipediaより引用 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80


(けつ)とは、中医学においては、脈中を流れる赤色の液状物である。生体内で活動
するものとして、
とともに重要なものである。

源は飲食物であり、
からもたらされる後天の精から造られ、素材は、津液と営気
であり、
による呼吸作用が深く関係している。

作用としては営気とともに脈中を流れて、四肢や臓腑を潤して、その働きを支え、夜に
は臥床時に
に戻るものであり、覚醒・活動時には、必要に応じて脈中を流れて全身
を循り、知覚活動や手足の動作、運動などの活動を円滑に行わせる。

心、肝、脾と関係が深く、心は、脈を介して血を全身に送り出し、血の循環や拍動に
関与(
血脈)し、肝は、血量を配分して、昼夜の別、活動する部位、器官に応じて血量を
調節し(
蔵血)、脾は血の生成に関与し、全身的な血量の多少に関係し、営気を介して
血が脈外に漏れない(
統血)ようにしている。

<次回以降予定>



次回以降、生薬個々の特徴や効能について説明していきます。

第02回:当帰(とうき)
第03回:芍薬(しゃくやく)
第04回:川キュウ(せんきゅう)

順次更新していきます。

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