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当社宮崎工場における会計処理の誤謬に関する報告及び再発防止策について(UMCエレクトロニクス)

当社宮崎工場における会計処理の誤謬に関する報告及び再発防止策について(PDFファイル)

ユー・エム・シー・エレクトロニクス(東証1部)のプレスリリース。

工場における棚卸資産に関する不適切な会計処理の疑義があり、コンプライアンス委員会による調査を行っていましたが、その結果が出たそうです。

2019 年3月期及び 2020 年3月期の宮崎工場及び佐賀工場における会計処理に複数の誤謬が見つかったそうです。プレスリリースの中の表によると、2020年3月期第3四半期末で、77百万円の影響額です。

誤謬の内容は...

「(1) 棚卸資産の過大計上・二重計上

2019 年8月の棚卸実施時に、在庫のカウント結果をまとめたエクセルファイルに基づきSAPへのアップロードを実施する際、宮崎工場と佐賀工場の担当者間のコミュニケーション不全等により、①エクセルファイル中の異なる箇所の在庫数量をアップロードする(これにより過大計上が発生)、②同一の在庫を宮崎工場と佐賀工場の両方でアップロードするなどした結果、約 45 百万円分の在庫が、誤って過大または二重に計上されました。

(2) 2019 年8月末の宮崎工場MRP対象外倉庫コードへの在庫計上

調査の過程で、宮崎工場の社員から 2019 年8月の棚卸時に、実物の存在を確認できていなかった在庫約 28 百万円分をMRP対象外倉庫に計上した旨の証言があり、調査の結果、そのうち①15 百万円分は実在する良品であったこと、②11 百万円分は実在するが資産性に疑問がある保留品・不良品であり、最終的に約 10 百万円分について資産性が認められなかったこと、③2 百万円分は、誤謬により二重計上されたものであったことが判明いたしました。したがって、当時、宮崎工場MRP対象外倉庫コードに計上された 28 百万円の在庫のうち、12 百万円分については資産性がなかったものと調査委員会は認定いたしました。...

(3) 無償外注委託先における保管部品の残高差異

(省略)

(4) その他

(省略)」

棚卸やその後の集計のやり方がまずかったようです。

原因分析や改善措置についても述べています。

昨年、海外子会社の不正会計による訂正報告書提出を行っています。

「改善計画・状況報告書」の公表について(9月11日)(ユー・エム・シー・エレクトロニクス)

当サイトの関連記事(訂正報告書提出について)(2019年11月)
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