8月25日に開催された企業会計審議会(総会・企画調整部会合同会議)の議事録が金融庁ホームページに掲載されています。IFRS導入に関する議論の2回目になります。
これを読むと、自見大臣が出席していたことの影響もあるのだと思いますが、IFRS反対派から送り込まれた新しい委員だけでなく、全体として慎重論の方が強いように感じました。
税務との関係についてもところどころでふれられています。そもそも議論の対象とする必要があるのかについてすらコンセンサスがないようです。
(議事録からの抜粋)
山崎委員(日本公認会計士協会会長)
「山崎でございます。今までのお話をお伺いしていて幾つか誤解があるのではないかと思います。1つの誤解は、税の問題が出ておりますけれども、先ほどの話ではないですが、企業会計審議会の役割はともかくとしてIFRSはあくまでも上場会社の連結の問題でありまして、この中に税務を混同して議論するということは良くないと思います。税務への影響は、また別に議論する話でありまして、IFRSを取り入れるときに税と絡むからIFRSそのものがだめだというロジックは本来あり得ないと私は思っております。・・・」
(この間に何人かの委員の発言あり)
斎藤静樹委員(明治学院大学教授)
「・・・先ほど税は関係ないというお話もありましたけれども、関係ない国と関係ある国があって、制度のたてつけは国ごとに違っているのです。会計基準をどこまで統合したら、どこまで情報の等質性が保証されるかということは、そうした誘因とその背後の周辺制度に左右されるわけです。したがって、それらの分析も展望もなしに国際化を丸ごとIFRSの話に置きかえるのは、さすがに短絡的で情緒的に過ぎる議論ではないかと思います。・・・」
次回の審議会が10月17日に開催予定です。山崎会長の反撃に期待します。
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