富士通の単独決算における子会社株式の減損処理の記事。
朝日の記事と異なり、英国子会社を上場させる方針だったのを、上場させないことに方針変換したことが減損処理の理由とされています。
関係会社株式等評価損の計上に関するお知らせ
会社のプレスリリースによれば、問題の英国子会社は「2002年度に黒字転換した後は、毎年確実に利益を増加させ、企業価値の市場評価についても過去の投資額を上回る水準を維持しておりました」という状況とのことです。たしかに簿価ベースの純資産は投資額と比べて相当下がっているようですが、市場評価額(といっても上場していない株式なので何らかの評価モデルによる計算値だと思いますが)を、親会社にとっての回収可能額とみることはできないのでしょうか。
三洋電機の不正決算疑惑の影響かどうかはわかりませんが、単体決算での子会社株式の評価はどの会社も厳しめになりつつあるのかもしれません。ちなみにプレスリリースでは「おおむね5年以内での純資産額の回復による回収見込額が投資簿価を下回るため、評価損を計上いたします」といっています。単なる計算上の数値より、純資産額(+ある程度確実に見込める期間の利益)を尊重したことになります。
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