会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

アップルが1兆円の大損?高値で買った自社株が約30%も下落(engadgetより)

アップルが1兆円の大損?高値で買った自社株が約30%も下落

アップルが取得した自己株式が値下がりし大きな含み損になっているという記事。

「アップルが投資した「資産」が値下がりし、約1兆円も損をしたと海外で報じられています。

その「資産」とは、アップルの自社株のこと。米大手メディアWall Street Journal(WSJ)によれば、同社は今年1月〜9月に629億ドルもの自社株を買い戻したものの、その後に株価が急落。

そして今月26日(米現地時間)には約538億ドルの価値になり、91億ドル(約1兆円)もの含み損を抱えるにいたったと伝えられています。

アップルが自社株買い戻しに走ったのは、2017年12月にアメリカで税制改革法が成立したのがきっかけとのこと。改革法により法人税率が35%から21%に引き下げられ、海外での収益を国内に戻しやすくなったためとされています。」

自己株式は株価が低いときに買うのがよいのでしょうが、会計処理的には、自己株取得は株主への資本の払い戻しという扱いであり、その後株価が下がっても、損益にはまったく影響しません。もとろん、株価が低いときに同じ数の自己株を取得した場合と比べて、自己資本は目減りしてしまったわけですが...。

アップルのほかにも、同じような会社があるそうです。

「減税のおかげで還流した資金を自社株に注ぎ込んだのはアップルだけでなく、米大手銀行ウェルズ・ファーゴやシティグループなども割高な額で自社株を買い戻し、大きな損失を被っています。

半導体製造大手のアプライド・マテリアルズも約45億ドルで取得した自社株が、40%も下落して約27億ドル相当になっているとのこと。」
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