「テラ」(ジャスダック上場)など2社に対して、証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反の疑いで調査しているという記事。
「東京・新宿区の医療ベンチャー会社「テラ」など2社は去年4月、新型コロナの重症患者を治療する薬を開発するためメキシコで臨床試験を始めると発表しました。
鳩山由紀夫元総理大臣などもPRし、テラ社の株価は2000円台まで上昇しましたが、その後、臨床試験が計画通りに進まず、200円台に下落するなど乱高下しました。
監視委員会は株価の動きが不自然にも見えることなどから、2社が不正を行った可能性があるとみて金商法違反の疑いで調査に入りました。」
会社のコメントは...
「ANNの取材に対し、テラ社の関係者は「今もメキシコなどで臨床試験は進められている。全く嘘の計画ではない」と話しています。」
うその計画などでは「全くない」という意味なのか、それとも、「全くうその計画」ではない(少しは真実も含まれている)という意味なのか...。
会社からプレスリリースが出ています。
一部報道について(テラ)
「当社は、3月5日深夜にテレビ朝日(テレビ朝日が配信しているニュースサイト)にて報道されておりますように、本日までに、金融商品取引法違反の疑いで当社取引先等が強制調査を受けている関係先として強制調査を受けました。」
容疑をかけられているのは取引先等であって、会社はその関係先として調べられているだけだということなのでしょうか。
先月には人事に関するちょっと不可解なリリースが出ていました。
監査等委員である取締役1名に対する辞任勧告の決議について(テラ)
「2020 年12 月14 日開催の当社取締役会の審議内容がインターネット上で公表されるという極めて不適切な事態が生じました。これは、当社の監査等委員である取締役の藤森徹也氏が、同氏が代表取締役を務めていた CENEGENICS JAPAN 株式会社(以下「セネ社」といいます。)を割当先とする当社の第三者割当増資にかかる審議内容を、セネ社及びその関係者に聴かせる目的で、当社取締役会に電話会議の方法で出席し、その審議内容を外部に漏洩した結果、当該関係者がこれを録音し、インターネット上に公表したことによるものです。」
当サイトの関連記事(2020年12月)(同社に関する写真週刊誌報道について)
その2(テラが対象というわけではありませんが東証の注意喚起について)
その3(2020年4月)(米SECがコロナに関する開示不正の警告を行ったという記事について)
その4(2020年10月)(米SECがワクチン開発会社を捜査しているという記事について)
新型コロナ関連の不正開示については、米国SECの方が厳しく調べているようです。
(補足)
株価乱高下...2社に強制調査 「コロナ新薬開発する」発表も(FNN)
もう1社は、セネジェニックス・ジャパンという会社のようです(上記人事プレスリリースで出てくる会社か)。
「テラとセネジェニックス・ジャパンは2020年4月、「新型コロナウイルスの新薬を開発する」と投資家向けに発表し、鳩山由紀夫元首相らもPRしていた。」
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