金融庁は、スリープログループ(株)(東証マザーズ上場)が、重要な事項につき虚偽の記載がある四半期報告書及び四半期報告書の訂正報告書を提出したとして、同社に対する課徴金納付命令の決定を行いました(2012年6月13日付)。
課徴金の金額は、600万円です。
投資有価証券評価損の過少計上や貸倒引当金繰入額の過少計上等があったとされています。
訂正報告書まで訂正したというのは、比較的珍しい例でしょう。
金融庁、虚偽記載で課徴金命令 スリープログループに(日経)
日経のこちらの記事によれば、「子会社が保有していた日本振興銀行株を経営陣が所有する資産管理会社に簿価で買い取らせるなどして、評価損を過少計上した」のだそうです。
簿価で買い取ってもらうだけでおわりならよかったのかもしれませんが、買い戻しや別手段による補てんの約束でもあったのでしょうか。
(おそらく)関連当事者取引であるという点も注目されます。
金融庁による課徴金納付命令の決定について(PDFファイル)
当社前代表取締役の不正行為に関する社内対策委員会の最終報告について(平成23年5月)(PDFファイル)
不正に関して、会社の報告書が公表されています。
「当社の子会社で購入していた日本振興銀行株式会社(以下「日本振興銀行」という。)の株式について、実質的には、当社の資金負担で前代取が100%株主であり且つ代表取締役でもある自らの資産管理会社であるKT パートナーズ株式会社(以下「KTP」という。)に売却されたにもかかわらず、表面上第三者に売却され、資金も第三者へ融資されたように装う不正行為の可能性が確認されました。」
監査人も、不正発覚後に、準大手から大手に、その後中堅監査法人にと、短期間で異動しています。
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