監査人から契約を解除され、別の監査事務所を一時会計監査人に選任していたNuts(ジャスダック)のプレスリリース。
今度は、一時会計監査人からも見放されてしまったようです。
「当社は 2020 年8月 13 日付で開示いたしました「一時会計監査人の選任に関するお知らせ」にて監査法人アリア(以下、同監査法人という。)を 2020 年8月 13 日付で一時会計監査人に選任しておりますが、一時会計監査人である同監査法人に対して 2020 年3月期の監査報酬の一部の支払いを期限までにできていない等の理由により、監査契約の定めに従い 2020 年9月4日に同監査法人から当社との監査及び四半期レビュー契約を 2020 年9月7日付で解除する旨の通知を受けました。」
金の切れ目が縁の切れ目というのは冷たいようですが、職業倫理上も契約解除が必要なのかもしれません。
監査報酬の支払期限を延ばすということは、監査人から会社に資金を融通しているのと同じですから、それが長期になるのであれば、監査人の独立性にも影響します。短期で回収できる見込みがなければ、契約解除せざると得ないでしょう(もちろん監査人側の経済合理性からいってもそうなります)。
法令上は、監査事務所の業務報酬による債権債務は、問題ないということになっていたはずですが、協会の独立性のルールでは、報酬が長期に未決済で残るのは、独立性への脅威とされているようです。
いずれにしても、会社は、現金だけでなく、監査人まで消失してしまったようです。
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