きっとまた会える

＜１月７日（水）＞

年が明けて最初の雨。２１時、合気道の稽古を終え体育館の外へ出るとかすかに降り続いていた。練習中はまったく気づかなかった。けどアスファルトの濡れ具合からして、まとまった量が落ちたようだ。
２００９年の開幕１発目。柔道場は活気に溢れた。出席率もいい。ナバ、ちょんまげ、Ｄｒ．トドー、ロボコン、新。イモ軍団もカンフーを除いて顔をそろえていた。
「怪人クンよ、毎日ケータイをチェンジしに行け！」
火曜日の出来事をブログに綴ったら、Ｄｒ．トドーにからかわれてしまった。できることならそうしたい。〝あゆメイク〟のあやかちゃんともう一度会話するには彼女の働くドコモショップに足を運ぶしかない。これがファッション関係や飲食店なら、ぷらり何度と来店もできる。歯科助手なら痛くないのに「ちょっとこのへんが…」と言えばいくらでもキッカケを作れる。ケータイショップは故障とかがない限りなかなか行くテーマがない。用もなく２階へのぼって「おいっす！」と言うのもただのヘンタイだしなぁ…。誰かいいアイディアがあったら教えてよ。

そうだ、一丁できない男になろうか？　機種変更したばかりで、これまではいとも簡単に打てていたメールなどにも四苦八苦。
小さい〝つ〟はどうやるの？　「きっと」が「きつと」になっちゃうよ。アルファベットの小文字を大文字に変換するには？　カメラはどこだ？
買ったばかりの夜はもうてんやわんやさ。残念（？）なことに、彼女に訊くまでもなく２日目ともなると徐々にわかってきた。怪人クンは以前と同じく「Ｎ」を使用。微妙にボタンの位置が違っても、いじっていれば辿り着く。届いたメールに返信もできるようになった。
そういえば、歯医者さんには６ヵ月検診というものがある。ケータイに似たようなメンテナンスプランはないのか？
あやかちゃんは、ただいま研修３ヵ月目。じきにネームプレートからその文字が外れる。配属先も今のままと言っていた。だからムフフ…、きっとまた会える！
いつの日か彼女と再会できたら、怪人クンはキャバ道（どう）をスパッと卒業してショップ道にまい進する！　その覚悟はいつでもできている。


※一歩踏み出す勇気。己に元気を！（写真）

そのメイク、まるであゆ

＜１月６日（火）＞

カワイイなぁ、あやかちゃん。微妙にポッチャリしてるけど…そのメイク、まるであゆ。年齢はハタチそこそこ？
怪人クンはケータイをモデルチェンジした。２年半持っていたやつがそろそろ替えどきと考えていたからだ。チョイスしたのは７０６ｉシリーズの後継で、Ｎ０２Ａという機種。
とかく女性はバッグにしまう。男はズボンや上着のポケットに放り込む。厚いのはできれば勘弁願いたい。望みどおり、２つ折りにしてもこれまでの半分。軽さはもちろん、何よりもその薄さが決め手となった。

１９時すぎ、とあるドコモショップの２階。数席用意された窓口。中の１つに通される。
髪を後ろに束ね、額をあらわにしたときの浜崎あゆみがそこにいた。
といっても、本人であるはずがない。けど彼女を見た瞬間、怪人クンの眼にはまぎれもなくそう映った。ドキッとするほどソックリだ。とくに眉から目元にかけてがもうオヨヨ。約１時間もの間、ずっとあゆに見つめられているような気分になってテンションは上がりまくっていた。今度のケータイは、ボタン部分がキラキラ光まくっている。
「キレイだなぁ。それにしても、まぶしいですね。怪人クンの頭に勝るとも劣らない輝きを…」
「アハハハ」
作業をしながら、彼女はこちらをチラ見して口に手を当てた。怪人クンの視線の先。あるのは胸元のネームカード。まずは左から漢字３文字を追う。間にスペース１つぶん。続いて２文字の計５文字。この人は名字が〝妻夫木〟とかで、下の名を〝春菜〟のように言うんだろうなぁ。勝手に想像。ハッキリとはわからない。視力の弱い怪人クンにはあと数十センチほしいところ。知りたい。なんとしても！　彼女がパソコンに向かっている隙に体を伸ばしてそこを見た。
〝研修中　●×〟
変わった名字だなぁ。そんなことを思いながら１本笑いをとったあとだ。引き続きフレンドリーに訊ねてみた。
「めずらしい名前ですよね？　研修中さんなんて」
すると彼女が「ブブッ」と噴き出した。間髪入れず笑いがこぼれる。
「そうじゃないんです。わたしまだ研修中の身なんですよ」
言いながらプレートをつまんで怪人クンに近づける。研修中のあとに続く文字こそが彼女の名字だった。
「あっ、あ～…」
「初めてです。そんなこと言われたの。でもおもしろいから使わせていただきますね！」
「ムフフ…」

いっしょに１階へ降りメモリーデータをコピーした。その際、ファーストネームを訊いた。それが〝あやか〟だ。閉店時間の２０時を回る頃、ようやくすべての手続きを完了。
「またなにかございましたら、いつでもお立寄りくださいね」
彼女の言葉につい。
「ならそのときはあなたを指名します！」
「ハイ、指名してください！」
よし、これからの出会いはショップだ。ショップ店員だ。
怪人クンの火曜日。株は下がっても、心だけは昼間の空とおんなじ。青く晴ればれとしていた。


※これまで使っていたのはこちら（写真）。新しいものは、デジカメがないので撮れません。

冷や汗濡れ男

＜１月５日（月）＞

雨の気配は微塵もない。暮れから晴天が続いている。傘を持つのはめんどうだからＯＫ、ＯＫ、大歓迎。
それはさておき、青ざめた男からの電話が１８時すぎにかかってきた。どしょっぱいＭＣだ。怪人クンのブログを通じて、自身があぶり出しの年賀状を送ってしまったことを知った彼はグヘグヘ言って慌てていた。
『ほかにもミスプリがないか、あちこちに訊きまくったよ。グヘヘヘ』
このとき、男の額は冷や汗で濡れまくっていたことだろう。

新年早々、２日連続トップ記事を飾ったどしょっぱいＭＣ。前代未聞、なんというスタートだ？　今までならありえないよ絶対。怪人クンもムフフ…、相当ネタがないらしい？


※かつて、こんなキャラクター（写真）もいましたね。近日ケータイを新しくする予定です。

白い年賀状

＜２００９年１月４日（日）＞

あけましておめでとうございます。みなさん、いかがお過ごしですか？
怪人クンは暮れから正月にかけてほぼ毎日、アルコールを注入しておりました。大晦日は酒場「うぉんてっど」で同級生のキドと年越し。マイク握りのカラオケ三昧。
２００８年の歌い納めに選んだ曲は♪『あの鐘を鳴らすのはあなた』。ご存知〝ゴッドねぇちゃん〟和田アキ子のナンバーです。そのわずか３０分後、日付は変わり１月１日。サザンの♪『ロックンロール・スーパーマン』で２００９年の歌い初め。深夜、浅間神社で初詣という流れ。ごくごくありきたりな時間でした。けど、こうした当たり前を過ごせたことに感謝しなくちゃいけませんね。
テレビもいっぱい見ましたよ。なんといっても、１２月２８日（日）～１月３日（土）までスカパー！で集中放送していた『スクール★ウォーズ』（全２６話）は欠かすことがありませんでした。主演・山下真司。ラグビーを通じて、愛と奇跡と友情を描いた名作です。思わずその世界に入り込んでしまい、画面に向かって「イソップぅ～！」ですよ（笑）。
新年は２日に親戚と会い、３日はイモ軍団とその子供たち、ほか合気道仲間総勢２０名で会長先生宅を訪問。おいしい料理と、またまた酒をかっ食らいました。

さてさて。約１週間、パソコンから離れてみると…。これが実に心地いいことがわかりました。そりゃそうですよ。日記のために１年３６５日、事務所に顔を出していたんだから。もうカレンダーのアンダーラインは気になりません。引かれなければそれもよし。今年からはのんびりと、サボりながら書いていきます。
それと、たくさんの年賀状をありがとうございました。わが子の写真を使っていた友だちが多かったですね。おったまげたのは、元旦にまぎれ込んでいた白い年賀状。宛名と差出人の名前はあったけど肝心の本文がなく、ひっくり返せばただただ真っ白のハガキ。犯人はだぁ～れだ？
ムフフ…、どしょっぱいＭＣがやってくれました。でも、これも１つのメッセージ。
「怪人クン、２００９年を君の好きなようにデザインしてくれ！　グヘヘヘ」
あえて何も書かないことで、そんな言葉を表現したんじゃないかと受け止めました。
えっ、冗談じゃない？　たしかに。ヤツにそこまでカッコイイまねはできませんからね！
どしょっぱい男の単なるミスプリ。印刷忘れですよ。ダッハッハ。


※初詣の風景。１月１日、真夜中の浅間神社（写真）。