怪人クンのムフフ日記

ムフフ、ムフフ、時々オヨヨの〝怪人クンワールド〟炸裂!
あの大物も、この人も。愉快な仲間続々登場!

座礼の女

2011年01月27日 | Weblog
<1月26日(水)>

体育館までの道のり。真冬の洗礼を浴び、冷えきってしまった体が柔道場の暖房設備で徐々に温まっていく。
入室を果たしたときには、すでに多くの生徒が指導員の手ほどきを受けていた。窓際で柔軟体操をする会長先生に「お願いします」のあいさつをして、スポーツバッグから着替えをとり出す。といっても、正装とは違ういでたち。道着ではなく上半身は闘魂猪木塾Tシャツだ。下半身は、想像に任せるとしよう。
怪人クンの水曜教室入門は4月。それまでは、この格好で青畳に〝参戦〟ダァーッ!

体をほぐしているところへ、鼻を広げ近づいてくる袴男。目もとはゆるみ、開口一番。
「どのコだ?」
ちょんまげが肩をポンと叩いて言う。そういやぁ、先週の時点で総回診を予告してたんだよな。まさか本当に現れるとは。
「オレはそれだけを知りたくて、わざわざ顔を出したんだよ」
そもそも、怪人クンが日曜以外に稽古枠を増やすこと自体怪しい。これは何かある! と踏んだのだろう。
「ジャージのコか?」
1期と2期、初級クラスの女性に視線を泳がせては訊いてくる。来たからには、なにがなんでも目撃したい。彼の執念はすさまじい。が、どうも怪人クンにざわつきが感じられない。
「なんだ、いないのか」
ため息のちょんまげ。肩を落としかけたそのとき、入口で座礼の女。若いというだけで〝ビンゴ〟の表情。
「あのコか! だろ?」
数分前とは別人。しおれかけた花が、一気に息を吹き返したかのよう。目を爛々と輝かすちょんまげ。

準備体操を終えた彼女がナバの輪に加わる。5人の生徒を3つのグループに分ける。ナバから「めんどう見てやって」と、怪人クンは女性2人の指導を託された。さきほどの彼女とおばさんのコンビだ。
「しっかり手首返して」
「相手から離れすぎ」
「肘を直角に」
気づいた箇所を指摘する。集中しているところに、またしても背後から忍び寄る影。ニヤニヤ、ちょんまげが小声で言う。
「目的は果たせたから、オレは帰るよ」
お前、それだけのために来たのか? なんちゅう野郎だ(笑)。振り向くとマジ、ちょんまげは消えていた。

けどちょんまげよ、怪人クンは「いいコが見つかった」とか言ってないし、ブログにだってそれらしきことは何一つ書いた記憶もないぞ。なのにお前は…。親友の勘というやつか。ビビビ、匂うものがあったんだろうな。
でもさ、実はこういうのがあとあとヤバイんだよ。過去にも少なからずあったからね。今回もちょんまげの言葉や行動が呪文となって、気がついたらムフフ…。
なぁ~んてことになったりしてね???


※背中に、アントニオ猪木さん直筆の文字がプリントされた闘魂猪木塾Tシャツ(写真)。魔法ですね。着てるだけで、剣と丈がうまくなった気分。