怪人クンのムフフ日記

ムフフ、ムフフ、時々オヨヨの〝怪人クンワールド〟炸裂!
あの大物も、この人も。愉快な仲間続々登場!

一夜4幕

2005年11月05日 | Weblog
祭りは楽しむもの。羽目を外すもの。時間も、お金も考えず馬鹿になれ!
とはいえ、これだけ遊べば財布の中身も空っぽになるはずだ。10日は持つ小遣いが7時間で消えていった。でもそれは生きたカネ。決して無駄遣いではないのだ。何もかも忘れて、楽しい時間を過ごせたならそれもよし。こんな夜もたまにはいいだろう。
2005年11月4日(金)。今宵は4幕のネオン街物語―――。

<プロローグ>
拍手と歓声が沸き起こる。18時の街には人が溢れていた。人垣を掻き分けながら歩を東の方角へ進める。大手デパートの前には黒山の人だかりができていた。音楽に合わせて大道芸人たちが華麗なパフォーマンスを展開している。今、“怪人クンの町”では6日の日曜日まで「大道芸ワールドカップ2005」が開催されているのだ。
怪人クンはチラッと視線を向けただけで構わず歩き出す。デパートを右折。そのまま南の方角へと一直線に進む。
途中、広場の前の特設ステージを横切る。ここにも人垣ができていた。さらに南へ。ブライダル会館横、地下街への階段を下りる。怪人クンはJRの駅を目指す。
足早に歩く人たち。ティッシュを配る女性がところどころに立ち、笑顔で手渡している。その背中にはクレジット会社のロゴが歪んで見える。右手の壁側。地べたに商品を並べ、アクセサリーや何やらを売っている外国人。その前を通り過ぎる人の群れ。ヒールの音、革靴の音が交錯する。前を歩く3人組の若い女性たち。ブーツを履いたギャルたちが増えた。季節は秋だが、冬は一歩一歩近づいている。けれども、まだまだ今夜は暖かい。
長い地下街の先端に来た。駅へと続く階段が見える。上る人、下りる人がすれ違う。ここは人間交差点。

18:30。在来線改札口前に佇む怪人クン。デジャブ。いつかのシーンが甦る。
辺りを行きかう人。止まっている人。右へ、左へ歩く人。眼前には様々な風景が映し出される。視線を前方の階段に向ける。あそこから今宵も“待ち人”が降りてくる。間もなくだ。
5分後、その笑顔に出会った。怪人クンも笑顔で迎える。その瞬間、薔薇の香りが辺り一面に広がった…。

<第1幕>
今来た道をピンク色の薔薇と歩く。今夜の怪人クンのいでたちは、白いシャツにベージュのジャケット。デニムのパンツにグレーのシューズ。デートスタイルだ。一方の薔薇はデニムのジャケット。インナーに黒の、あれは何ていうんだろう?足元には…。う~ん、女性のファッションは説明が難しい。
大きく胸が開いた服。究極のチラリズム。欲情。いやはや、誘惑光線は何とも強烈だ。薔薇よ、怪人クンを悩殺する気か?眼のやり場に困ってしまったよ(嬉し汗)。

人ごみを避け、パフォーマーのいそうもないネオン街を歩く。この道、人がほとんど歩いていない。みな、大道芸に夢中のようだ。
18:45、「A-WARA」に辿り着く。楽しみにしていた“とんこつおでん”が食べれるぞ。鮎の絵が描かれた白い暖簾をくぐると、そこにはおなじみ大将の笑顔。小さな個室へ通される。二人は差し向かいで座る。あれ?今夜はかなぴーじゃないぞ?休みのようだ。別のバイト女性が注文をとりに来た。
冬季限定メニュー。11月から始まったこの“とんこつおでん”は絶品だ。鍋の中のスープがとんこつ。そこにおなじみ“静岡おでん”が入っている。紅しょうがとからしを添える。こんにゃく、大根、牛すじなどなど…スープに染み込んだ具が何ともいえない味なのだ。大満足である。二人でいろいろ注文した。冷製パスタ(カッペリーニ)も美味しくいただく。これは、つけ麺のようにパスタを特製のピリ辛つゆにつけて食べるのだ。一度食べると病み付きになる。薔薇は冷製パスタが一番のお気に入りという。他には、串焼きの盛り合わせ、鮎の塩焼きも注文した。とにかく美味いよ。
お酒も飲んだが、量は大して飲まなかった。怪人クンは生ビールに焼酎の豆乳割り、薔薇は緑茶割り。飲むことより、会話と食べることに夢中だったのだ。薔薇からとてもヘヴィーな話も聞いた。20:10過ぎ、「A-WARA」を後にした。この満腹感。もう、今夜は食べれないよぉ。

<第2幕>
舞台を“庭園”に移して、ピンク色の薔薇との第2Rへ。
怪人クンはこの時、かなりほろ酔い気分。ソファーで薔薇を待つ間、ヘルプの花との会話を楽しむ。この花、何度も顔を合わせたことがある。話によると、海好きのようなので怪人クンは顔を合わせるたび、この花のことを「海猿」と呼んでいる。10分ほどで支度を終えた薔薇が現れた。“庭園の薔薇”へとお色直し。変身した薔薇はドレスに肩からはストールを羽織っている。いつものことだが、色っぽい。
2時間の間に二人の花がかわるがわる付いた。薔薇が怪人クンの横に座り、もう一人の花が向かいに座った。怪人クンは2対1で会話した。1対1もいいが、変則での会話もたまには面白い。2時間はあっという間に過ぎていった。

<第3幕>
23時過ぎの“ネコの足跡”。
入口から入ると、眼前に飛び込んでくるのはおなじみのレンガタイルのC字カウンター。その中では、ネコママと女性二人の計3名がお客たちをもてなしていた。ネコママが怪人クンを手招きする。♪ムムム~のおじさんが弾き語りをしているエリアを通って、時計回りで空いている席へと歩く。木の床が靴音でカタカタ鳴る。さらに時計回りに進めば、入口を向こう正面に見ることができる。その場合、カウンターは逆Cの字になる。背中にはレンガの壁だ。ところどころにはネコの置物や絵が飾られている。
この日、怪人クンの座った位置からはカウンターがUの字になって見えた。つまりは、ちょうど真ん中辺りに腰を下ろしたというわけだ。
この店は座る位置によってC字、U字、逆C字とカウンターが3つの字体に変化する。それを囲むは人人人。“今夜の主役”の花道を見送る人々で埋め尽くされた店内。

今宵、ネオン街を去っていく一人の女性。“かつどん”は12年の歴史に幕を下ろす。静かにマイクならぬグラスを置いてステージの袖へと消えていく…。
とまぁ、そんなカッコイイもんじゃないけどお疲れさま!ラスト・ナイトは赤いTシャツ姿だった。そこには白地で“猫魂”との文字が躍っていた。記念の2ショットも撮った。
この数時間前、あるカップルがかつどんを訪ねてきたと聞く。メッセージを添えた花束を持って…。粋なやつらがいたものだ。怪人クンが薔薇とのデートを楽しんでいた同時刻に彼らもまた、こうしてデートを楽しんでいたわけである。そして二人はちゃんと足跡を残していった。怪人クンのボトルには“ちょんまげ参上”、“エロ茶見参”の手書き文字。以前から怪人クンがちょんまげに言ってあったのだ。『(“ネコの足跡”に)カノジョと来た時は“怪人クンボトル”を遠慮せず飲んでいいぞ』と。そうだったんだぁ?君たち二人がねぇ。なるほどねぇ。フフフフ…。“オレとエロ茶はそんなんじゃないよぉ!”と言うならコメント欄へお書きください(笑)。
“かつどん”は今夜で引退だが、いつもと変わらぬ笑顔で手を振ってくれた。ラストだからといって、改まる必要はないもんね。「いつもどおりで(笑)」とかつどん。
0時を回った頃。入口で怪人クンを見送るかつどん。実に爽やかな自然体での卒業式となった。ありがとう!主婦業、がんばれよ!またな!

<第4幕>
“ネコの足跡”を後にして向かった先は?まぁ、いいじゃないか。そこを出たのは深夜2時すぎのこと。酒が全身に回っていた。これだけ飲めば当たり前か(笑)。

18:30~深夜2時。全部で4幕。7時間にも及んだネオン街の祭りは怪人クンを破壊した。されど、こんなに楽しく破壊されるなら何度でも!でもしばらくはおとなしくしてよう。



※「かつどんお疲れさま!」粋な二人が贈った花束(写真)。秋なのにひまわりが咲いてるの?