怪人クンのムフフ日記

ムフフ、ムフフ、時々オヨヨの〝怪人クンワールド〟炸裂!
あの大物も、この人も。愉快な仲間続々登場!

プライド

2005年05月02日 | Weblog
“その時”がやって来た。編集長が口を開く。「今からみんなに暗い話をしないとならない。その前に弁当を食べましょう」。重苦しい空気が会議室を支配する。これから何が告げられるんだ?きのうその“予告メール”はあったが。食事が終わる。いざ、編集会議の始まりだ。
「まずは編集長としてみんなにお詫びをしなくてはいけません。つい先だって、上から話がありました。新聞も3号目になりますが、今まで一度として方針も伝えず、今回もそのまま動いてしまった。上の方からも『それはやめてくれ』と言われました。勝手に動かないでくれと。記事が完成した段階で非常に言いにくいのですが…。これは上からの要請です。実はこの編集方針は4月の時点で決まっていたこと。だから今から話す方針で今回から動いてほしい。もし意見や質問がある人は説明が終わってから私の方にお願いします」。聞き入るスタッフたち。説明されていくことはすべてが「決定事項」。“無駄な抵抗”と頭の片隅では分かっていても抑えることができない。怪人クンは早くも怒り心頭だ。しかし今は話を聞こう…。
一通りの説明が終わる。保守的だなぁ。予算があるのだ。仕方ない部分もあるだろう。それにしてもだ。最悪のシナリオ。膨大な資料。記事の比率はこうしてくれ、内容はこうしてくれ、文章の書き方(注文)まで指示が入った。怪人クンの作ったレイアウトはほぼ全面練り直し…。
編集長が執拗に言った一言が耳から離れない。すべて上の人間の言うとおりに…。“上の人間”。ここは合気道という共通の趣味の下に集まった人たちの会。そこには運営に関して協力をしてくれているスポンサー的な“影の存在者”があることも確かだ。それにしてもだ。あまりにも規制が細かすぎる。『ここは会社か?オレたちはただの駒か?いいように利用されてるだけなのか?』そんな気持ちになった。何とも言えない脱力感。一体、この新聞は誰に対して発行するものなのか?生徒か?組織役員か?それとも“影の存在者”か…?言うまでもない。まずは生徒である。普段からそこにいる現場の人たちを第一に考えるべきだろう。組織運営者から見ればスポンサー第一だろう。説明を聞く限り、どう見ても事務局側の意向はそのスポンサー連中に向けて『我々はここまでのことをやってますよ』ということを最重要にアピールしたいように思えてならない。会員(生徒)たちより、まずは“影の存在者”ありき…という感じ。団体として援助を受けているのだから当然といえば当然かもしれない。間違ってはいない。ただ、その“上”という者が我々には“見えない相手”なのだ。団体最高位は師範先生だが、もっと別の誰かがいるのか?そんなことを思わせるほど編集長の説明には“影の存在者”が出てきた。大人気(おとなげ)ない言い方だったが、感情のまま編集長に詰め寄った。「“上”って誰だよ!?」怪人クンの問いに編集長は苦笑いを浮かべながらただ「“上”は“上”」と答えるだけ。なんだよそりゃ。ちょんまげがそおっと制する。「お前、その言い方はやめろ」。冷静でいるつもりだったがまたやってしまった。あの言い方は確かにまずかった。その後は落ち着きを何とか取り戻した。
制約。規制。弾圧。「これはオレが言ってるんじゃないんだよ」。事務局長も編集長もすべてを“上”という一言でかわすだけ。一体誰のことなんだよ!この“見えない相手”に支配され、動くだけなのか?
“上”に言わされた(?)編集長の説明も下手だ。曖昧だ。そんな中、特に納得できないいくつかの説明があった。
●言われたことだけをやってくれればいい。
●中身より過程が大事。
●発行は5月にこだわる必要はない。締切は別にいつでもいい。
話が違うじゃねぇか!発行は5月ということで動いてきたのだ。締め切りはいつでもいい、はないだろ?中身が一番大事だろ???編集長の説明は明らかにおかしい。疑問だらけだ。カンフーが問う。「締切は決めないとまずいですよ。ダラダラ作業になりますよ」。
怪人クンは今回の決定について「連載モノやインタビューを頼んだ人たちにはどう説明するんですか?」という点を問いただした。その時だ。あるスタッフから声がした。笑いながらその人は言った。「『今回はこうなっちゃいましたぁ~エヘッ(笑)』って言えばいいんじゃないですかね」。何言ってんだ?書いてくれた人に失礼だろ!興奮していたので誰が言ったか覚えてない。その言葉だけが記憶にある。
結局、話し合いで連載モノもインタビュー記事もそのまま使われることで落ち着いた。当たり前である。これをも消滅させていたらとんでもない事態に発展していただろう。トドも言っていた。「それまで飛ばされてたらオレは問い詰めてたよ。書いてくれた人に謝りに行けとね」と。
事務局長が来て編集部の役職を発表。今期(来年春まで?)も現編集長が編集長に再任された。副編集長は…この場にいない火曜日の主任指導員男性が本人の知らないところで指名されるという何とも不可解な人選。火曜日の副主任でもあるちょんまげが彼をサポートすると言った。大人の対応である。それにしても事務局長には何を基準に決めたのか聞いてみたかったが、それをしたところで覆るわけもないのでやめた。でも勝手に決められた彼はこの決定を知ったら何と言うだろうか?
結果、怪人クンの書いた2面記事だけが流産、全部削られることになった。ナバ夫妻、ワイルダー夫妻への結婚祝福メッセージである。個人的内容として却下された。レイアウトと執筆記事の作業に十何時間を費やしてきた。それを訴えたところで…。誰かが言った。「それは関係ないよ」と。今となっては連盟に言われてやったことじゃないからということだろう。怪人クンの十何時間は一部を除いて“お蔵入り”となってしまった。
「怪人クンは正直広報からも編集からも完全に降りたい」そう言うと「言うと思ってたよ」と編集長。
手足をもぎ取られた怪人クンは総合プロデューサー、原案・編集・レイアウトの第一線からも降ろさせてもらうことにした。編集長は「パソコンのソフトを使えるんだから引き続きやってよ」と言ったが簡単には割り切れない。
怪人クンのわがまま(?)で編集作業を引き継ぐことになったカンフー、大変だけどよろしく頼むぞ。怪人クンが必要な時は遠慮なく言ってくれ。協力するから!
何はともあれ、3面記事(連載モノ)が引き続き掲載されることになっただけでも救われた。
怪人クンが書きたいことと、事務局側(“上”)の方向性が根本的に違うのだ。どこまで行っても交わらないはずである。彼らは新聞を事務的な“団体ガイド紙”にしたいのだ。
編集作業要請を断ったのは、怪人クンのプライドである。ちょんまげが言った。「お前本当はやりたいんだろ?新聞。素直になれよ」。ああ、できるならやりたいよ。でもな、「やる」のと、ただ「やらされる」のでは大違いだよ。怪人クンが断ったのは身勝手か?

※日曜朝の指導員稽古前、ナバが迎えに来てくれる直前に発見した新聞のミスプリ。急いで事務所で訂正。ナバには事務所へ迎えに来てもらいました。それもまた吹っ飛ぶ運命と何気に気付いていましたが、最後の抵抗。ここにも怪人クンのプライドが。
※新聞には、しばらくの間何も携わりたくないというのが本音ですが、スタッフの1人に入ってる以上そうも言っていられません。何しろ、今後の編集作業はカンフー邸で“イモ”たちが集まってやるわけですし(笑)。“イモ”は一大勢力ですね。
※体育館のロビーではなく、会議室を借り、弁当まで用意しての編集会議。「今回、ようやく会議らしい会議になりましたね。これからもこのスタイルでお願いしたいです」とちょんまげ。
※4月29日ナバ邸バーベキューより。肉を焼くカンフー(左利き)の手(写真)。