
大学生の時、自転車で小倉から九州一周に出た。昭和49年(1974)8月18日(日曜日)に高森から高千穂を抜け、日向に出る予定であったが、この前夜から台風14号にみまわれ、強風と豪雨の中を走ることになってしまった。この時代は当然のことながらバイパスなどと言うものは無く五ヶ瀬川沿いの道を下るしかないのである。車は殆ど走ることなく、私の自転車一台のみが台風の中を走っていた。これにより体がどんどん冷えていく。さらに雨、風が激しくなってくる。だんだんと心細くなっている自分がわかる。それでも細い道を下っていると突然、街並みが現れたのである。ここが日之影であった。とある旅館の看板が目に入ってきたので迷うことなく飛び込んだ。昼間の時間ではあったのだけれど、女将さんは事情を察してくれ、快く受け入れてくれたのだった。「体が冷えてるだろうからすぐ風呂に入りなさい」といってくれた。ここは日之影温泉でもあるので、風呂場目指して飛んでいった。冷たい身体に心地よい暖かさが身体に沁みた。風呂の横には五ヶ瀬川、空には頭を押さえるほどの黒雲がのしかかっている。それでも私の心は安堵の気持ちで満たされていたのである。この地には私のこの様な思いでがあるのである。(写真:昭和49年の日之影)写真を比べてみてもらいたい。30数年前と殆ど変わってないのがお判りになるでしょう。









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