説明会当日である。そそくさと九州最大級の墓に向った。前日は塀の外から見て回ったがここだけ外から見ることが出来なかったのである。何故か。写真上部を見ていただければ判るのだが、ここだけ琉球朝顔が金網に繁茂して中を見ることが出来なかったのである。それだから琉球朝顔は嫌いなのだ。
目の前に置かれているのは石棺の石蓋である。この朱色は辰砂(水銀と硫黄の化合物)である。魔除用に塗られているとのことだ。
現代でも魔除に朱色を用いているのを漁村で見ることが出来る。
縦約1メートル、幅約0,3メートル、二基の石棺が添うようにして作られているのがわかる。この石棺の大きさから埋葬されたのは身長0,9メートル程の子供だと言われている。
一枚の側板を水に濡らしてその朱色がはっきりと判るようにしてある。
この一区画が方形周溝墓である。この方形が九州で最大級(南北約19,5m、東西約13m)となる。