なだらかな坂が終わり、真直ぐな道になる。ここまで来ると空が大きくなって頭上が開けてくる。向うに峠のある山が見える。だんだんと町から外れてくるので寂しさが増してきたであろう。少し街道から外れてみようと思って適当に四つ角を左に折れた。すると国道2号線に出る。正面に路地があって向うに何かが匂ってくる。
偶然とは言えこれまで歩いてきた厚狭界隈には見なかった建物があったのだ。
ここは当時は酒造元だったようだ。それにしてもこの周りには迷路のように路地がはりめぐされているようだ。気をつけて歩かねば人家の庭先に侵入してしまうのである。街道を一歩、二歩と外れてしまうとこのようなものなのである。
街道沿いだけでなくその中に入ってみないと新しい風景を見つけることが出来ないということがよくわかる。やはり歩かねば。
今日もまた母と一緒に汐湯に行く。又かと思われるだろうが、私はこれで五回目となり、母は三回目だ。単に好きだからと言うだけではなく、母は背中の痒みが取れる。私は腰の痛みが軽くなる。そして薦神社に行くことが出来る。すばらしく一石三鳥なのだ。そして、賢い読者の皆様ならもうお判りであろうが、又、ブログネタか、とお思いになっているだろう。正解だ。もう飽きただろうな。