もう三年になるだろうか。宇土に行った。船場橋という石橋を見、その傍らの、元武家屋敷に住んでいるご高齢のご婦人と話をすることが出来た。その橋を見物に来て家を訪ねてくれた方々に宇土のパンフレットを渡しているという。それで我々も訪ねていったのである。そこで上に上がらせてくれ、お茶まで出してくれた。
そのとき、名和氏、小西氏の話ををすると、その方は宇土の歴史を勉強されていて、唯パンフレットをもらいにきたのではなく宇土の歴史を見も知らぬ者が知っていたことで、大層喜んでいただいた。二時間も過ごしたであろう。帰る時には橋の上まで見送りに来て頂いた。私達は少し後ろ髪を引かれる思いをしたのであるが。
分かれる間際にその方はこう言われた。「夏になると、両岸の木々が葉を繁らせて夏の暑さをやわらげてくれるし、小さな川でも、この川から吹いてくる風が一段と涼しさを増すのです。夏の夜は涼む方が多いですよ。今度は夏に来られてみては」というようなことを言われたのである。(写真:船場橋)[続く]
そのとき、名和氏、小西氏の話ををすると、その方は宇土の歴史を勉強されていて、唯パンフレットをもらいにきたのではなく宇土の歴史を見も知らぬ者が知っていたことで、大層喜んでいただいた。二時間も過ごしたであろう。帰る時には橋の上まで見送りに来て頂いた。私達は少し後ろ髪を引かれる思いをしたのであるが。
分かれる間際にその方はこう言われた。「夏になると、両岸の木々が葉を繁らせて夏の暑さをやわらげてくれるし、小さな川でも、この川から吹いてくる風が一段と涼しさを増すのです。夏の夜は涼む方が多いですよ。今度は夏に来られてみては」というようなことを言われたのである。(写真:船場橋)[続く]