戸田小浜の海岸線を写真に収めるつもりで立ち寄ることに決めたのだが、この日は強い台風に見舞われ、本来なら走る状況ではなかったのである。
しかし、その様なことは言っておられぬ。状況がどうであれ走って行かねばならぬ。横殴りの風雨に晒されながらも右に左にふらふらとしながらでも前進しなければならなかったのである。
なぜなら雨風を避ける場所が何処にも見当たらないのである。一年前の益田の風景が目に入ってきたときは何としても行かねばならなかったのである。辿り着けば何とかなるだろうという思いで必死に漕いでいた。すると右前方に避難場所にはもってこいのビルが目に飛び込んできた。これ幸いと更に足に力を入れて漕いだ。
ところがである。そのビルの屋上に人がいるではないか。目を凝らしてみると望遠レンズを取り付け、この台風で荒れる日本海を撮っているのであった。
この人物は物好きなだけである。我輩はやむにやまれず、避けるに避けられず走らざるを得ないのである。立場が全く異なる二人が同一の境遇にいるのである。
この立場の異なる二人は偶然にも意思が通じたのか屋上から我輩を見ている。しかもそのカメラをこちらに向けたのである。
しかし、その様なことは言っておられぬ。状況がどうであれ走って行かねばならぬ。横殴りの風雨に晒されながらも右に左にふらふらとしながらでも前進しなければならなかったのである。
なぜなら雨風を避ける場所が何処にも見当たらないのである。一年前の益田の風景が目に入ってきたときは何としても行かねばならなかったのである。辿り着けば何とかなるだろうという思いで必死に漕いでいた。すると右前方に避難場所にはもってこいのビルが目に飛び込んできた。これ幸いと更に足に力を入れて漕いだ。
ところがである。そのビルの屋上に人がいるではないか。目を凝らしてみると望遠レンズを取り付け、この台風で荒れる日本海を撮っているのであった。
この人物は物好きなだけである。我輩はやむにやまれず、避けるに避けられず走らざるを得ないのである。立場が全く異なる二人が同一の境遇にいるのである。
この立場の異なる二人は偶然にも意思が通じたのか屋上から我輩を見ている。しかもそのカメラをこちらに向けたのである。