ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

長谷寺の花

2010-02-18 14:14:36 | 花日記
花の寺で名高い長谷寺も今の時期は花が少なく、閑散としています。



冬ボタンはもう散り果てて…



紀貫之の「故里の梅」は
(古今集「ひとはいさ 心も知らず古里の 花そ 昔の 香ににほひける」)



まだツボミが色づいたばかり…



そんな中で下回廊両側には



フクジュソウの花が日の光を浴びて



美しい黄金色に輝いていました。



この花たちに出会えただけで、お詣りにきて本当に良かったと話し合いながら
帰途につきました。


いくたびも参る心は…長谷寺(2月17日)

2010-02-17 21:15:00 | 旅日記
タイトルは西国三十三ヵ所札所八番のこのお寺のご詠歌で、「…はつせでら 
山も誓いも深き谷川」と続きます。
ボタンで有名な長谷寺ですが、実は四季折々に美しい花々と出会えるお寺で、
私たちも、これまで何度も訪れています。




総門である仁王門をくぐると…



長い登廊(のぼりろう)が始まります。
上中下の三廊に分かれ、全部で399段。灯籠は長谷型といい二間ごとに
吊るされています。



国宝の本堂は、小初瀬山中腹の断崖に懸けられた舞台造りで正堂(内陣)と
礼堂(外陣)を一つにまとめた双堂という形式です。
内陣のご本尊・十一面観世音菩薩にお参りして般若心経を唱えた後…



内陣と外陣の間の石畳の通路を抜けて西側に出ました。
写真は西側から外陣を見たところ。左奥が内陣。



舞台正面(南側)。
変愚院が手にしている五色の布は、観音様に続いていてご縁を結ぶように
なっています。



舞台から境内を見降ろしたところ。



本堂東側にある能満堂(日限地蔵)にお参りして、横手にある佛足石に触れた手で
ヒザをさすって、早く治るようにお願いしました。

長い階段を登り降りし広い境内を歩きまわったのに、今のところヒザの痛みもなく、
これも観音さまとお地蔵さまのご利益と喜んでいます。

近頃読んだ本

2010-02-16 14:03:59 | 読書日記
目を悪くしてから長い読書をすると疲れるので、どうしても軽い読みもの中心に
なってしまいます。

先日、BookOff の「¥105」の棚でこんな本を見つけました。



1.(作・漫画)李 友情「マンガ金正日入門-北朝鮮将軍様の真実」飛鳥新社2003年刊 



北朝鮮という正体のよく分からない国を牛耳る独裁者。どのようにして彼が
権力を手に入れ、それを守り通しているのか。彼の政策が失敗しても(最近も
極端なデノミが破綻している)民衆は何故じっと耐えているのか。
彼の半生を描くこの劇画で、その謎が少しは解けたような気がします。
韓国では「太陽政策」のため日の目を見ず、日本で出版されたということですが、
それほど誇張しないマンがで、「真実」の一部を垣間見させてくれたと思います。



2.(絵と文)さくらももこ「ももこの世界あっちこっちめぐり」集英社1997年刊



「パッパパラリコ ピーヒャラピーヒャラ」の「ちびまるこちゃん」でお馴染みの
作者の世界旅行記。
かって女性誌non・noに連載されたもので、スペイン、イタリア、バリ島、アメリカ西海岸、
パリ、オランダ、ハワイ…の旅が軽いノリの文章に得意のマンガを配し、ご覧のような写真
(亭主が撮ったらしい)も随所にあって、寝ころんで読むのにちょうど良かったです。
ただ、土産物や絵画、時計などを手当たり次第に買いまくるのには驚き。(特にピエール・
ラニエというブランド時計は店にあるだけ!で足りず取り寄せ!!)マンガ家というのは
当たると凄いなあ…と貧乏旅行ばかりの変愚院には羨ましい限りです。



3.アーサー・C・クラーク「3001年終局への旅」早川書房1997年刊

前から読んでみたいと思っていた本だったので、掘り出し物でした。
S・キューブリックの傑作映画「2001宇宙の旅」からのシリーズ4部作の最終編。
たんなる荒唐無稽な夢物語でなく「典拠」が示されているので、現在(といっても
10年以上前になりますが)の科学技術の延長線がどこへ向かうのか、ある程度知る
ことができて興味深かったです。
ともすれば、現実に追い越されそうなSFに興味を失っていたのですが、若い頃の
関心を呼び戻されました。 

3冊とも汚れもなくキレイな状態で、時間つぶしの本としては最適でした。
ちなみに定価で買ったとすれば、1=1,260、2=1,260、3=1,890 で合計4,410円
が合計315円。まあ、定価では恐らく手を出さない本ばかりではありますが…

春日大社 (2月12日)

2010-02-14 16:06:22 | 旅日記


「なら瑠璃絵」の点灯時間になるまで、春日大社に参拝しました。
ご存知のように平城遷都の710年(和銅3年)、藤原不比等が藤原氏の氏神である鹿島神
(タケミカヅチノミコト)を春日の御蓋山に遷して祀ったのが始まりとされる神社です。
1998年、古都奈良の文化財として春日山原始林とともに世界遺産に登録されました。



二の鳥居を過ぎたところにある「伏鹿の手水所(ふせしかのてみずしょ)」
金属製の神鹿の口に咥えた巻物からから、清水が流れ落ちています。
ここで手と口を清め、左に見える「祓戸神社」に参ったあと本殿に向かいます。
祓戸神社は平安中期からある古いお社です。



南門。左右に回廊が続いています。
正面奥の建物は東側が幣殿(へいでん)、右側が舞殿(ぶでん)です。
そこから奥へは特別拝観になります。私たちは息子の結婚式の折に入りました。



南門から南の紀伊神社にかけて、数多くの摂社が立ち並んでいます。ここは
本宮神社遙拝所(ほんぐうじんじゃようはいしょ)で
毎月1日にここへ神饌を備えて御蓋山(みかさやま)頂上の本宮神社を遥拝します。
御蓋山は本社第一殿の祭神・タケミカヅチノミコトが白鹿の背に乗って頂上の
浮雲峰(うきぎもみね)に天下ったところです。



若宮神社
秋の「春日若宮おん祭り」で知られる神社です。
本社第三殿に祀られている天児屋根命と第四殿比売神の子神。天押雲根命を祀って
います。鳥居の向こうの社殿は春日本殿とほぼ同じ造りになっています。
手前の張り出したような建物は拝舎(はいのや)。その背の建物(写真右)は
細殿(ほそどの)、御廊、神楽殿で三つの建物が1棟に合わさっています。



若宮神社の前にある大クスの木。
樹高24m、幹回り11.46mの奈良で一、二を争う大木で、もとは三つの木が一体
になったとか、神功皇后お手植えとかの伝説があります。

この先も境内には、まだまだ見どころが多いのですが、またの機会に譲ります。

なら瑠璃絵 (2月12日)

2010-02-13 16:53:43 | 旅日記


2月11日から14日まで、奈良の三社寺を「光の回廊」でつなぐ
「しあわせ回廊~なら瑠璃絵」が開催されています。
午後遅くから晴れてきた12日、この初めての催しに行きました。



この時期、夜間特別拝観の行われている国立博物館前のモニュメントです。
日が暮れるまでゆっくり春日大社に参拝して、時間を過ごしました。



ようやく日が落ちて万灯篭の火が美しく輝き出しました。





この瑠璃の深い青色が「しあわせ回廊」のイメージカラーです。



メイン会場の奈良公園浮雲園地「光のオブジェ」
若草山の斜面も「冬七夕」イルミネーションで彩られています。



「冬七夕ツリー」に「願いの花短冊」を結ぶ人たち





ライトアップされた東大寺南大門と仁王像



興福寺五重塔



青い光の回廊で三つの社寺をめぐり終えて、国立博物館の前に帰ってきました。
最初の写真のモニュメントも赤や青、緑の色で美しく彩られていました。