ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

近頃読んだ本から感じたこと

2010-04-27 10:59:25 | 読書日記
昨26日、一ヶ月余りの里帰りを終えた娘と孫がプーケットへ帰りました。
バンコクでの政情不安が伝えられていて心配だったのですが、シンガポール
経由で無事、プーケット空港に着いたとの電話があり、ヤレヤレです。

早めにマイカーで空港へ送ったので搭乗手続きを終えた後、ショッピング街
で時間を潰しました。そのとき、丸善で買ったのがこの本です。



この本で一番読みたかった箇所は「第6章・チベットを侵略した」です。
著書の池上彰さんはご存じの通り、元NHK報道記者主幹で現在は民放各社
の番組で活躍中ですが、「(ダライラマが)TVに登場しない不思議」の
項で、その理由をズバリ「日本の報道機関各社が北京支局を”人質”に
取られているからだ」と書いています。

つまり、中国政府にとって都合の悪いことを書くと「取材活動に不利益
になる」ので自粛せざるを得ないという事があるようです。



最近になって「ダライラマ自伝」(多くの人に読まれているようで、私の
持っているのは2009年3月刊の第21刷)を読みました。
そして第14世ダライラマ法王の「愛と非暴力」(講演集のタイトル)の
気高い精神と飾りのない人柄に魅了されました。
法王がマルキシズムを理解しようと努め、なんとか仏教との融合を図ろう
とされる姿勢、さらには敵であるはずの中国首脳にも憎しみを捨てた慈悲
の心で接しているのを知るに及んで、もっとチベットのことをより知りた
いと思いました。

私たちがマスコミによって与えられる知識(情報)は、全てが客観的に正し
いものでないことは言うまでもありません。
また実際にこの目で見ても、真実が見えるとは限りません。例えば…

2006年にチベットに行ったとき、ポタラ宮(白宮)は修復中でした。
他の復旧場所についても「文化大革命中のやり過ぎを反省し、全力を挙げ
て償おうとしている」という、中国人ガイドの説明を迂闊にも鵜呑みに
していました。しかし、実際はもっと以前に中国がチベットを侵攻(中国
からいえば解放)したときの悲惨な爪痕でもあったようです。

隣国の大国である「中国」については分らない部分が大きく、何か問題が
起こったときの公式発表に首をかしげることも少なくありません。
(例えば毒入りギョーザ事件の結末など)
中国問題に限らず、色んな角度、視点から情報を集めて自分自身で判断する
ことが重要だと改めて感じています。

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうだったのか中国 (ciao66)
2010-04-27 21:06:40
そうだったのかシリーズは何冊か読んで
成る程そうだったのかと、目からうろこの思いでしたが、たしかこれはまだ読んでいませんでした。
是非読みたいと思います。
なかなか判らない国が少し見えてくるでしょうね。
返信する
Re.そうだったのか中国 (変愚院)
2010-04-28 09:53:17
この本は出たばかりのようで、「ベストセラー(5位)」の棚の他、
目に付くところに平積みで多量に置いてありました。
オビにある「上海万博」が近づいて、さらに中国に
関心が高まっているのでしょう。
読み始めたばかりですが、確かに「目から鱗」で
教えられることが多い本です。

返信する

コメントを投稿