ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

台湾周遊の旅(終)

2013-03-19 15:03:04 | 旅日記

3月7日、5日間の台湾の旅も最終日を迎えました。ホテルでゆっくり朝ご飯を食べて、フロントのお姉さんに近くの地図を貰って散歩にでました。

数分歩くと、お姉さんに聞いた朝市がありました。昔の大阪にあった公設市場に似ていて、地元の人が食材を求めて訪れる店や、屋台などが迷路のような狭い通路の両側に並んでいました。


迪化街(テイーホァチエ
19世紀中頃の清代に貿易商人が形成し始めたというだけに、100年を超す老舗がずらりと並ぶ問屋街です。
日本統治時代には乾物、漢方薬、お茶、布などを扱う商店が集まり、台湾有数の商店街になりました。今もそのような品物を扱う店が多いようです。
この古い建物は永楽市場。二階には布のお店、三階はそれを裁縫してチャイナドレスなどに仕立ててくれるお店が並んでいます。


向かい側の乾物店で、ドライマンゴーや、お兄さんお奨めの黒金剛(殻を割ると黒色の煎りピーナッツ)などを買いました。


こんなメトロなバロック建築の店が…


ず~~っと並んでいます。


その一画にこんなお廟がありました。本来は城隍という神様(城=城壁、隍=堀、つまり都市の守り神)のお廟なのですが、一緒に祀られている「月下老人」が若い女性に人気があるようです。


月下老人は縁結びの神様。入口で頂いたパンフレットには「白く長い髭に赤い頬で始終、微笑んでいる。右手には杖、左手には誰とたれが結婚するか書いてある婚姻簿を持つ。未婚の男女には赤い糸を授け、良き伴侶が得られるよう手助けしてくれる。2011年には、良縁に恵まれた7871組のカップルがお礼参りに訪れた。」とあります。既婚者にもちゃんと「夫婦・家庭円満、人間関係がさらによくなる」ご利益がある、霊験あらたかな神様なのです。
 
ついでですが、バレンタインデーは「西洋情人節」といい、「台湾伝統情人節」は農歴(旧暦)7月7日<七夕だ!>と知りました。情人は日本でいう愛人ではなく、恋人なんですね。


日本人観光客にも人気スポットのようで、若い女性が熱心に拝んでいました。ただし、この参拝作法はとても複雑で、お供えセットを買ってから天公、城隍、城隍夫人、観世音菩薩、月下老人の5人の神様に、それぞれ違った礼拝をしなければなりません。しかし、よくしたもので日本語のできる専属スタッフが常駐して教えている様子でした。


さて、ホテルに帰って昨日行けなかった中正記念堂へ行きました。


「中正」とは蒋介石の名前で介石は字(あざな)です。2階に上がると巨大な彼の像が鎮座しています。後の壁には彼の政治思想、倫理・民主・科学の文字が見えます。
 日本の高田砲兵学校で学び、日本に亡命したこともあった日本通の蒋介石ですが、その評価はさまざまで独裁者的な面を持っていたとも言われます。私達、古い人間には日中戦争の相手だっただけに複雑な思いです。(台湾でも好きな人も嫌いな人もいるというガイドの話でした)


肖像の両側にいる衛兵は、人形のようにビクとも動きません。1時間ごとに衛兵の交代が見られるそうです。


(左上)は蒋介石の肖像上の天井、1階には蒋介石ゆかりの品が展示されています。(右上)愛用の乗用車、(左下)夫人の宋美齢と一緒に外出した時の駕籠、(右下)復元された執務室


ランタンの吊るされた1階フロア。右手では「テレサテン特別展」が催されていました。


中正記念堂を後にして、

 

最後のスケジュールで免税店に寄り(縁の薄い私達には退屈な時間でした)、台北を後に桃園国際空港に向かいます。
「台湾周遊5日間の旅」もこれで終わりです。長い間ご覧くださいまして、ありがとうございました。