ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

冬紅葉と赤い実

2011-11-21 15:45:13 | 今日の大和民俗公園

(2011.11.21) 紅葉は秋の季語。立冬を過ぎた紅葉は「冬紅葉」と呼ぶそうです。

今日は10時を過ぎてから公園へ行きました。

色とりどりの装いの中に、枯葉を落とした木々も増えてきました。

民家群の茅葺屋根の前にひときわ色濃い紅葉。

里山道に入る手前のイロハモミジ

クロガネモチの実
縁起がいい木という人もいるようですが「黒い金」なら、いただけませんね。

ハナミズキの実。丸い灰色のは来年の花芽でしょうか?


変愚院の山日記(9.紅葉の恵那山)

2011-11-21 08:56:58 | 山日記

*誰の感化を受けたのか弟も3人の義弟も、みな山が好き、そろってタイガースファンです。弟とは九つ違いですが高校入学と同時に山岳部に入りましたので、大学卒業間際に山を始めた私とは山歴に大きな差はありません。弟とは高校生時代には一緒に北アルプスや南アルプスに行きましたが、社会人になると岩登りが中心の山岳会に入ったので、一緒に山に行く機会は減りました。これは久しぶりに弟と、その嫁、山の後輩と変愚院夫婦の5人で恵那山に登ったときの想い出です。*

1996.10.6   恵 那 山  

10月5日(土)曇ときどき晴
昼前に家を出る。15時半に恵那SA待ち合わせ予定で中央道を走っていると、瑞浪を過ぎた辺りで追い越し車線でクラクションを鳴らすBMWがあり、見るとI(註.私と弟の山の後輩)が運転席(註.左ハンドル)から嬉しそうに笑っていた。SAでお茶を飲んでも、予定より1時間早く黒井沢林道ゲートに着く。同時に着いたジープから降りた親子は、野熊の池を目指して登っていった。駐車場脇に二張りの設営をすませた17時頃から21時まで、炭火で焼き肉パーティ。

3キロの肉と缶ビール、1升5合の酒が腹に収まり(弟Hは飲まないので酒は4人で)、流木の焚き火に顔を火照らせて談笑。少し離れて5人パーティが設営。他の何台かの車は無人で、どうやら山中で設営か、避難小屋泊の様子。降るような星空で、空が明るい程。1時頃、大きなバンが来て子供連れがガヤガヤと二張りのテントを張り、深夜の酒盛りを始める様子に目を覚ましてしまう。後はウツラウツラで朝。

10月6日(日)曇ときどき晴
5人パーティは4時頃から出発準備。私たちも5時起床。昨夜、炊いておいた飯に固形卵スープを入れて暖めた雑炊の朝食。アルコールが残り気味の腹に優しく収まり、実に旨い。6時半、出発。黒井沢に沿った林道にはアキノキリンソウやノコンギク、マツヨイグサが咲き、ススキの穂も少し銀色ががかっていた。右手の渓谷は所々に小さな滝をかけ、紅葉も始まり美しい。

 30分ほどで登山口。山頂まで5.8Kの道標があった。ここからおよそ500mごとに「山頂まで00」の標識があり励ましてくれる。河原に出て傾いて頼りない木橋を渡り、10分ほどで営林署小屋。ここからジグザグの登りが始まる。しばらく登ると昨夜のアルコール分は汗と共に蒸発して、すこぶる快調。落葉樹の巨木が立ち並び、中津川営林署が名前を書いた札を付けてくれている。ヒノキ、ブナ、ミズナラ、ダケカンバ、サワグルミはお馴染みだが、後は帰りにゆっくり勉強するとしよう。急坂は地図で覚悟したより短く、尾根の捲き道となる。

再び渓流に近づき、綺麗な流れを渡ってまた岩のゴロゴロした急な登り。冷たくて甘い水で喉を潤して一息入れる。この辺りではツルリンドウ、キツリフネ、アザミ、サラシナショウマなどの花が咲いていた。

 沢は源流を思わすように細くなり、笹の切り開きの中を通り野熊の池に着く。

辺りは紅葉が美しく、テーブルやベンチもあってのんびりしたムード。湯を沸かし、モーニングコーヒーを楽しむ。池を離れると、黄葉のカラマツ林と緑の熊笹の中を行くのどかな道が続く。ジープの親子がもう下ってきて挨拶を交わす。

急な林を登ると1992mのピーク。大台ヶ原を思わす枯れ木があり、雲の切れ間に頂上付近が一瞬望めた。いったん下って再び登り。あと60分の標識がある辺りから樹林相が変わり、針葉樹が多くなる。倒木を越え、木の根道を登り、ゴロゴロ岩の重なった道で時間がかかる。最後の水場を過ぎ400mで頂上小屋。後ろに大きな岩があり、深紅のモミジが美しい。何人もが食事中。ラジオの音が耳障りなので、まっすぐ来た方向に引き返す格好の頂上に向かう。緩く5分ほど登ると、イザナミ?を石に刻んだ恵那神社が一角に立つ頂上広場。

 2189.8m三角点を挟むように二つのベンチ、その奥に大きなケルンがある。広場を囲むように見事な紅葉。ここでも幾つかのパーティが食事をしていた。中にはコツヘルで肉を焼くパーティもある。私たちもIの担ぎ上げた缶ビールで乾杯、湯を沸かしAちやん(註.弟嫁)の作ったレーションで昼食。一人一人布袋に入ったレーションの中身は20種類近くもあり、朝の卵雑炊といい、良い食当(註.食事当番)のお陰でひと味違ったご馳走にありつく。食事が終わったが頂上は雲の中で展望はゼロ。せっかく「やまおたく」(註.旧バージョンのカシミール)とカシバードで作ってきた展望図も役に立たない。Hに進呈すると大事にザックにしまった。

いつもより長く、1時間も頂上で過ごし、元の道を下山した。1992mのピークまで下ると青空も見え、振り返ると頂上が高かった。下に見える山肌も見事に紅葉している。冷たい流水をボトルに詰めて、楽しく語らいながら林道を帰った。

<コースタイム>
林道ゲート S.06:30…登山口 A.07:00…営林署小屋.07:10~07:25…野熊ノ池.08:25~.08:55…1992mピーク.09:35~.09:45…山頂小屋 A.10:55…恵那山頂上.11:00~12:05…山頂小屋12:00~12:20…1992mピーク13:10~.13:20…野熊ノ池.13:55~14:05…営林署小屋A.14:50…林道ゲートA.15:20