ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

三嶺へ(8月27日)

2006-08-29 09:48:38 | 山日記

次に目指すのは高ノ瀬山(コウノセヤマ)。標高1740.8m。
いったん鞍部に下って、急坂を登り返します。三嶺がまだあんなに
遠く見えています。


高ノ瀬山を下って1㎞。石立山への分岐に来ました。(9時)
三嶺へは「あと9㎞」です。ときどき深くなる笹原の中を
1700m前後のピークを三つほど緩やかにアップダウンして進み
ます。途中、オオヤマレンゲの自生地があり、またコメツツジ
が群生しているところを通ります。米粒のようなリョウブの花
が道を散り敷いていました。


10時40分。白髪避難小屋が見えてきました。ここから左右の林道
に降りる道があります。小屋を過ぎた笹原で昼食になりました。

避難小屋の先をしばらく登ると韮生越え(白髪山分岐)です。
ここで道は右(北)に折れ、急激に下った後、三嶺に向かって高度
を上げていきます。2時間半の厳しい登りです。この頃から濃い
ガスがでてきました。


鎖が取り付けられた長く急な岩場にさしかかりました。
(森澤義信氏撮影・写っている上から3人目ぐらいに変愚院、
下から3人目の横顔の人・尾野益大氏)


鎖のかかる急な岩場を過ぎ、ようやくガスに包まれた山頂が近く
なりました。岩の散らばる草原にヤマハハコやシコクオトギリが
咲いています。


13時10分、三嶺山頂1893.4m。(浅田さん、森澤さんと)
山頂はガスに覆われて、残念ながら無展望でした。
「もっと天気の良い時に来て欲しかった」と
尾野さんが私に向かって言われました。
四国の山を知悉して自分の山のように愛している彼の、
遠来の仲間を気遣ってくれる優しい気持ちを知って
本当に嬉しく思いました。


13時30分、下山。この池の畔に無人の三嶺ヒュッテがあり、
その手前から道は急降下で東祖谷山村名頃に向かいます。
カニコウモリが群生する林、ウラジロモミの林を抜けると、
やっと林道に出ました。やれやれと思うとここはまだ中間点。
荒れた沢に下り、急な斜面を通って再び林道にでて、山頂から
2時間半、15時50分に無事、バスの待つ名頃に着きました。

長く、厳しい行程でしたが新旧の素晴らしい山仲間達との、
素晴らしく充実して得るところの多い分水嶺踏査山行でした。